涙と笑顔のあいだ

HSC(ひといちばい敏感な子)高1ひとりっ子男子(2024年4月現在)の子育てを通し成長させてもらいながら、日常のモヤモヤの純度を上げるべく綴る50代ライターのブログ

としまえんと私〜家族でとしまえんに行ってきました〜

今日は、としまえんに行ってきました。

 

としまえんをご存じの方も多いと思いますが、練馬区にある遊園地で、今月末2020年8月31日をもって94年の歴史に幕を閉じ、閉園するのです。

 

としまえんが閉園するって聞いたのはいつだったか?

はっきりとは覚えていないのですが、コロナの緊急事態宣言で休園していた後、6月に再開すると聞いた辺りではっきりと「8月末で閉園する」というアナウンスを聞いたような気がします。

 

えー! と驚きつつも、自分ととしまえんの歴史を振り返ってみると、愛着のようなものは見当たらず、とても近くにありながら、さほど近づいていなかったことを思い出したりしました。

 

結婚して区内に引っ越しはしたものの、生まれた時から、ずっと練馬区内に住んでおり、幼い時からとしまえんの割と近くに住んでいた私よりも、他県から越してきた旦那と練馬区で生まれ育った11歳の息子の方が、折に触れてとしまえんに行っていたなと改めて感じました。

 

だから、寂しい寂しいという息子に対して、そうなんだなーという感情しかなかった……はずなのに……。

 

だんだんと、としまえんの閉園が近づいてくると、私の方が急にノスタルジックな気持ちになってしまいました。

 

数えるばかりしか行ったことないのだけれど、数えるばかりだからこそ、思い出が結構あるなとジワジワと記憶が蘇ってきたのです。

 

小学校の時、同じクラスに、木馬の会という年間フリーパスをもっている友だちが多かった中、我が家は決して裕福ではなかったので、そんなものは買ってもらえるわけもなく、また頻繁に連れて行ってもらえるわけでもありませんでした。

 

木馬の会のフリーパスを持っている友だちをうらやましく思いながら「遊園地なんて好きじゃないし……」という体を取っていたのかもしれないと、今更ながら思います。

 

「みんなで遊園地に行こう!」と誘われて、行ったのか? それとも行かなかったのか? すら覚えていないけれど、木馬の会という名称に、なんとなく苦味を感じているのはその時の思いからなのかなと思います。

 

それから、確か高校生の時に、ちょっと気になる男の子が居て、男女3人ずつ6人で遊園地に行こうとなった時に、としまえんを避け、西武園に行ったことが思い出されます。

 

西武園での出来事も甘酸っぱく、当たり障りなく、その帰りになんとなくみんなでボーリング場に寄ったなという思い出があるのですが、誰かが「別にとしまえんでよかったんじゃない? わざわざこんな遠くに来なくて」と言っていた言葉が思い出されます。

 

その通りだなって、その時思って、でもだって……と心の中で反芻した時の苦々しさが蘇ります。

 

としまえんに行くとカップルは別れちゃうんだって」という誰が言い出したかわからない迷信のようなものを、その時、カップルにさえなっていなかった癖に鵜呑みにして、としまえんを避けたような気がするんです。私が言い出したのか?それとも、他の男子に恋する友だちが言い出したのか定かではないけれど、あの時、私は恋に恋をしていたなと照れ臭く感じます。

 

としまえんの思い出なのか西武園の思い出なのか、よくわからなくなってしまったけれど、この後、その恋も実らなかったので、だったらとしまえんに行っておけばよかったなって思ったのでした。

 

あとはなんでしょう?

 

そうだ!

息子が生まれてから、ママ友に声をかけてもらってとしまえんに行ったことがありました。

しかし、息子が乗り物に乗りたがることはなくて、いつも見てばかりだったのが、つらかったのです。

他のお子さんが、楽しくはしゃいでいるのに、息子は怖がってばかりでした。

どうにかこうにか、メリーゴーランドや汽車のような緩やかな乗り物に抱っこしたまま乗ることはできましたが、それ以外はほとんど「いい」「乗らない」と言っていたような気がします。

今思えば、HSC(ひといちばい敏感な子)で不安が強かっただろうし、音もあまり好きではなかったのかもしれないし、見ている方が楽しかったのだと思うのだけど、その時の私は、他の子と違うことがつらかったのです。

とは言え、声をかけてくれたママ友には感謝しています。

そうでもしてくれなかったら、きっと来ていなかったと思いますから。

 

と言いながら、家族できたこともあるのはありました。

乗り物にはほぼ乗りませんでしたが、としまえんには紫陽花がたくさん咲いていて「あじさい祭り」が催され、それを見に行ったりとかはしました。

旦那がその写真コンテストに応募して箸にも棒に引っ掛からなかったなとか、余計なことも思い出しました。

 

さっき、旦那と息子の方がとしまえんに行っていると書きましたが、それは「フリーマーケット」の日に入園料200円で入って、目ぼしい中古のプラレールとかミニカーとかを買いに行っていたことや、プールに何回か2人で行っていました。私は、フリーマーケットをみることもプールに入ることもあまり好きではなかったので、その時は行きませんでした。

 

こうつらつらと書きながら、本当に私はとしまえんに縁がないというか、満喫したことがないような気がしてきました。

 

だけど、閉園を間際に控えると、それでも、私の住む街の側にいつも当たり前のようにそこにあったとしまえんの存在が、大きかったように思えるのです。

 

数少ないのですが、子どもの頃、家族とプールに一度行ったことがあります。まだ足がつかなかったから、父に支えてもらいながら流れるプールに流されたこと、フリュームライド(丸太型の船に乗って水流に乗るコースター)に乗ったこと、としまえんの花火を夏の間毎週近くの畑から見上げたこと、初めて乗ったジェットコースターは確かサイクロンだったなとか。

それから、英語塾に行っていたときに、会報誌の表紙に生徒として載るからと、としまえんに連れて行かれて、出来上がったばかりのフライングパイレーツに乗ったこと。断片的ですが、やはり、それなりに思い出がありました。

 

今日、家族3人で行ったのですが、駅に着くと、生憎のどしゃ降りでした。前の日から天気はあまり良くないと知っていたのですが、家族3人で行くとなると今日しかなく、また事前チケットを取っていたので、傘をさして入り口まで進みました。ちなみにチケットと言っても、ほとんど乗り物には乗らないとわかり切っていたので、入園券だけ買って、乗るときにその場で払おうと思っていました。

 

我々と同じように事前チケットを取った人たちが長蛇の列を作っていて、雨だからと言って計画を取りやめる人は少ないように思えました。

 

傘をさしつつ園内に入るとほとんどの乗り物は空模様を警戒して止まっていて、メリーゴーランドの「カルーセルエルドラド」に並びました。

「1時間から1時間半待ちです」

悪天候のせいか、雨でも動いているこれに人が集まり大変なことになっていました。けれども、いつ晴れるかわからないし、これからもっと混んでしまうかもしれないので並ぶことにしました。

 

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結果的には、1時間弱の待ち時間でした。

1人300円払って乗りました。

久しぶりに乗り物に乗って楽しかったです。

 

そのあとはショップで限定品を買ったり、園内で開かれている「94年の歴史展」を見たり、謎解きをしたりしました。ちなみに謎解きは難しくてギブアップしましたけど。

 

途中ハチに襲われそうになり、ヒヤヒヤしましたが、ベンチで焼きそばとかポテトとか食べて、遊園地にきたぞ! という気分を味わいました。

 

最後に、本当は小さいときに乗った思い出の「フリュームライド」に乗りたかったのですが、息子が嫌がり、また順番待ちの列も長蛇だったので諦めました。

 

この「充分は満足できない」感じも私ととしまえんの関係「らしい」と言えば、らしく、心の中でありがとうと思いつつ、後にしました。

 

大して愛情もないくせに寂しがっちゃいけない!!

 

実はそんな風に思っていたかもしれません。

でも、私なりにこうして振り返って、現場に行ってお別れをして来れてよかったなと思います。

 

ありがとう! としまえん

 

最終日、J:COMで、最後の瞬間を生中継するらしいです。

 

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これを見て、またお別れをして、ありがとうと言おうと思います。

 

今日、本当は、大切な仲間とのZOOMでの会合があったのですが、今回急に決まった家族との時間を優先させてもらいました。

「またの機会に会いましょう」と気持ちよく言ってくれた仲間にも感謝です!

 

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