涙と笑顔のあいだ

HSC(ひといちばい敏感な子)高1ひとりっ子男子(2024年4月現在)の子育てを通し成長させてもらいながら、日常のモヤモヤの純度を上げるべく綴る50代ライターのブログ

HSC書籍制作プロジェクト! 心の奥底に響くからこそ揺れる思い

HSC(ひといちばい敏感な子)書籍制作プロジェクトに参画して、約3ヶ月が経とうとしている。

今続々と原稿が完成していき、デザインなどを整える段階に入ってきていてチームとしても盛り上がっている。

 

私個人的には、本格的にリライトや記事を書き始めてからはまだ2ヶ月も経っていないけれど、書籍作りに関わらせてもらったことによって本当に多くのことを経験させてもらったし、いろいろな感情を味合わせてもらっている。

 

リライトするということは、その原文を読み込むことであり、座談会の記事を書くということは、その座談会で話された内容を何度も頭の中で考えるということでもあったのだけれど、それをしていると、その通りだと思い感情移入することもあれば、そんな考え方もあったのかと驚くこともあった。

私はある程度HSCを知ったつもりだったのに、初めて知ることも多かった。

 

制作側の一人として、また、時には一読者として、まだ完成していない書籍の中の文章を読みながら、自分の今のスタンスがだんだんとわかってきて、それが少しつらくも感じた。

心の奥底に響くからこそ思いが揺れたのだ。

それは、何故かというと、書籍作りを一緒にしているみんなと、今、立っている場所が違うのかもしれないと感じたからだ。

 

いや、ひとりひとりとしっかり話をした訳じゃないのだから「みんな」とするのは間違ってると思う。

 

ただ、今現在息子にとって学校は居場所の一つであり、私も保護者として学校の先生との関係を大切にしている。

 

自分に合った学校以外の選択肢を選べるように! と言いながら、今日もPTAの期末総会に出席し、会計報告をしてきた。

 

自分が矛盾したことをしているようで、少しつらく感じたのだ。

 

書籍制作に参加したことも、そこで学んだことも、本当によかったし、そこで出会えた仲間も本当に素敵な人ばかりで心から感謝している。

その一方で、今、私たち親子は「学校」を選び、そこで過ごしている……。

 

一口にHSCといっても本当にその敏感さの程度や、敏感に感じる部分も違っているから、すごく共感できることもあれば、それはうちの子の場合は違うなと思うこともある。

 

でも多分本当にいろいろな考え方があって、どんな選択もきっと間違っていないんだ。

 

ただ気をつけなくてはいけないのは、息子が言葉や症状によって、ここが居場所ではないということを伝えてきた時に、その感情に寄り添って考えることなんだと思う。

 

この本は、一般的な常識にとらわれて、その常識とされるものとは違う選択をすることに「それでいいんだよ!」を勇気を与えてくれるのと同時に、今迷っていることも、「自分のペースでいいのだよ」と言ってくれている。

 

現在、息子は、学校に行っているし、私はPTAとして学校に関わり先生たちと連携を取ることによって学校での息子の不安をできるだけ取ろうとしている。

それはそれで、私の今の方法であって、もしかしたらこの先息子が学校以外の場所を居場所にしたいと思うことがあるかもしれない。

その時に、息子の感情に寄り添って一緒に考えていくこと、それができるように今回この書籍制作に関わったのだと思えてきた。

 

文章を読んだと言っても、全部で200ページ以上の書籍であり、その全てに関わった訳ではないので、まだ知らないことがたくさんある。

 

私と同じように、いやそれ以上に、この本を読むことによって、自分と向き合う保護者の人も多いと思うし、お子さんのことを考えたり、お子さんの気持ちに寄り添うことができたりと気づきの多い本だと思う。

 

書籍作りに関わって、不登校に対する認識が変わった。

不登校になっても大丈夫だと知った。

けれども、その知識があったとしても、もしも、息子がそうなったら多分うろたえるし、たくさん悩むとは思う。

だけど、その時にはただ一人で悩むのではなく、前も向いて進める気がする。

 

まだ完成していないけれど、とてもいい本になると思う。