涙と笑顔のあいだ

HSC(ひといちばい敏感な子)高1ひとりっ子男子(2024年4月現在)の子育てを通し成長させてもらいながら、日常のモヤモヤの純度を上げるべく綴る50代ライターのブログ

健診クリニックで受けたおもてなし

今日は、健康診断に行きました。

 

今は、扶養範囲内で働いているので、旦那の健康保険組合の「被扶養者」として受診しました。

 

「婦人生活習慣病検診」というコースで、検査項目は「身体計測、血圧、視力、採血、心電図、腹囲、胸部レントゲン、胃部レントゲン、乳房超音波、診察、尿検査、便検査」でした。

 

健康保険組合の補助が出て、「窓口お支払い予定金額¥0.」という大変ありがたい状態だったのですが、削除してもらった検査項目と、有料で新たに追加してもらった検査項目がひとつずつありました。

 

【胃部レントゲン】いわゆるバリューム検査は、削除してもらいました。

何年も前になりますが、胃にポリープがあるのがわかり、定期的に、胃カメラを飲んでいること、また、バリュームだと、毎回、引っかかるのはわかりきっていること、このふたつが削除してもらった理由です。

ポリープがあるのは、喜ばしい状態ではないのですが、

「これは、胃がんになりにくい胃にできるタイプのポリープです」

と言われたので、むしろラッキーかもしれないと思い込み、自前の胃と仲良く付き合っています。

 

それから、有料で追加してもらったのは、【腹部超音波】です。

これは、旦那が前に勤めていた会社の時に、入っていた健康保険組合が、今以上に潤っていて、そのせいか、配偶者の健康診断なのに、標準で【腹部超音波】が入っていたこと、また、40歳を超えたら、やった方がいいと、どこかで聞いたこと、それから、昨年も有料で【腹部超音波】を受けたところ、ちょっと、引っかかった部分がありまして……継続して、診てもらったらいいと思い、今年も申し込みました。

 

そちらの金額が¥6,000.弱でした。

でも、それが安心材料になるのであれば、高くないと思いました。

 

毎年のように、健康診断は受けていますが、私が選んでお世話になっている、東新宿にある「フィオーレ健診クリニック」は本当にいい施設です!

 

こちらを選んだきっかけは正確には覚えていないのですが、とても清潔で、スタッフも感じがよくいい施設なのです。

男女別フロアですし、健診後に、休憩室でお菓子やアイス、飲み物もいただける! 午後に健診を受けた場合は、美味しいパンまでもらえるんです!

 

さらに、こちらは、小さなお子さんのいる女性に特におすすめです!

自分も経験があるのですが、子どもが小さいと、自分のことが心身共に後回しになった上、子どもを預けて健診に行く余裕がないと思うのですが、なんと、こちらの施設は、託児室があるのです! しかも、無料です!

予約は必要ですが、安心して、健診が受けられます!

 

私自身も、息子が小さい時に、2回ほど託児室にお世話になりました。

人見知りの強い子でしたが、おおらかに対応していただき、まあ、多少は泣かれましたけれど、それなりに、安心して、健診が受けられました!

 

そして、今日も、ああ、ここで受けられてよかったなと思ったことがありました。

それは、超音波検査の時に感じました。

 

超音波検査は、腹部と乳房で2回受けたのですが、その両方で、体にかけられたタオルや、ゼリーを拭き取るおしぼりが、あらかじめ温められていたのです!

その配慮に、感激しました!

 

また女性のフロアは地下にあるのですが、階段の壁も可愛い装飾が施されていて、温かみを感じました。

 

私は、採血の時、血管が出にくくて、いつも、採血担当の方を悩ませてしまうので、健診に臨むのには、気が重い部分があります。

ただでさえ、健診は無機質で事務的な印象が強かったのですが、こちらの健診センターには、おもてなしの心が感じられます!

 

こちらの施設の回し者のような記事になってしまいましたが、もし、健診を受ける場所を迷われている東京近郊の方には本当におすすめです!

 

さて、結果ですが、約2週間で届けられる予定です。

この歳になると、いくつかの不具合は把握していますが、あまりそれらが増えないことを祈ります!

 

「正確・迅速・丁寧」×臨機応変は?

銀行で若い頃働いていた時に、「正確・迅速・丁寧」に仕事をしなさい! と習った。

 

3つ全てが揃うのが一番いいけれど、重要度では「正確>迅速>丁寧」だとも習った。

 

確かに、いくら、迅速で丁寧でも間違っていたら、元も子もない。

そうは言っても、正確でも、あまりにも時間がかかるとクレームに繋がることもあるかもしれない。

正確であって時間がかかるときは、「丁寧」に応対することでカバーしていたのかな……。

 

今、職場が変わって、どうにかこうにか働いている。

「正確」に仕事をしたい気持ちは、やはり、若い頃に、身についたものなのかもしれず、結構、こだわっている自負がある。

 

では「迅速」はどうかな? と思うと、反省するべき点はあるけれど、限られた時間の中で、できるだけ早く! とは思っている気がする。

 

「丁寧」は?

どうだろう。ちゃんと丁寧にできているだろうか? ちょっと疑問が残る。

 

丁寧にできているときと、雑な時がある気もするなあ。

 

「正確・迅速・丁寧」というのは、どの職種にも必要なことなのだろうか?

銀行は、どちらかというと、硬い仕事に感じるので、異業種で声高に叫んだところでお門違いかもしれない。

 

でも、自分としては、それを目標に働いていたことで、スタンスの土台ができてはいる。

 

しかし、銀行で働いていた私には弱点があって、「マニュアル」がないと、不安になるのだ。

 

臨機応変を求められる今の職場は、時につらいと感じることがある。

 

だけど、そんな時こそ、深呼吸して、目の前にある課題を「正確・迅速・丁寧」に扱ってるうちに、どうにかなったりする。

 

これからも、私の中の基本を大切に、進化していければいいなと思う。

 

Tリーグ観戦!

PTAの卓球部の仲間と、Tリーグの試合を観に行きました。

 

できれば、女子の試合が観たかったのですが、東京では、近々は、男子の試合しかなかったのです。

 

せっかくだから、名前を知ってる方の試合の方が、楽しめそうだなと、

木下マイスター東京VS岡山リベッツ

の試合を選んで、部長にチケットを取ってもらいました。

 

卓球は好きなものの、Tリーグとやらは、仕組みなど全くわかっていませんでした。

ただ、木下マイスター東京には、有名な水谷選手とか張本選手がいるし、5連勝していると聞いていたので、勝手に余裕で勝つのかな? なんて、思っていたら、まさかの結果でした。

岡山リベッツが勝ったのです!

 

実力差がどれくらいあるのかわかりませんが、全力で戦う力強さ、素晴らしさを感じました。

 

もちろん木下マイスター東京の選手のみなさんも全力で戦ったと思います。

結果は残念でしたが、さらに強くなるのではないかなと思います!

 

全くレベルが違い、おこがましいですが、私も、練習頑張ろうって思いました。

 

帰りに、ライトアップされた外苑前のイチョウ並木を見て、表参道を歩き帰ってきました。

 

「こんな時間に都心を歩くなんて、何年ぶりかね?」

 

確かに、主婦にとっては貴重なひとときでした!

留守番してくれた家族に感謝です!

 

我が家のペーパークラフト事情2.0

みなさん、ペーパークラフトって、作りますか?

私は、息子に頼まれて、以前よく作っていました。

 

電車のペーパークラフト

お店のペーパークラフト

動物、恐竜、ランドセル、東京タワーなどなど……

 

それは、企業のHPの無料ダウンロードのものだったり、お菓子の箱を組み立て直したものだったり、書籍を購入して組み立てたりもしました。

 

「これ作って!」

息子のその一言で、私は職人と化しました。

 

面倒である一方で、本音を言うと、「ごっこ遊び」が苦手な私にとって、全力で組み立てることで、息子に愛情を示せることは、ある意味、ありがたかったのです。

 

息子が、無言で制作に集中する私をじっと見つめたり、他の遊びに静かに興じてくれているひと時は、子育ての中でも、実は、楽しい時間でありました。

 

体を動かした遊びや、パソコン関係は、旦那の担当でしたが、ペーパークラフトなどの工作系は、私の担当でした。

 

だから、先日、

「久しぶりに電車のペーパークラフトを作りたい。難しいところは、手伝ってほしいけれど、今度は、自分で作ってみたい」

という息子の言葉を聞き、複雑な思いがしました。

 

すごい! 自分で作るって言ったね? 今!

やったー! 楽!!

 

そう思いながら、本当に、息子は、自分で作るのだろうか? って、少々、疑うような気持ちもありました。

 

「何で貼ったらいいかな?」

「糊か、両面テープじゃない? お母さんは、両面テープが好きだけど」

「どっちが丈夫?」

「そうねえ」

「俺は、糊にする」

「OK」

「細かいところは手伝ってね」

「うん、いいよ」

 

それから、パソコンで鉄道会社のHPから、好きな車両のペーパークラフトを探して、印刷してほしいと頼まれました。

このままでは、一種類しかないので、先頭車両と後尾車両しか作れない。だから、4枚印刷して、前にも後ろにも連結器がある中間車両を作りたいとも言われて、厚紙4枚に印刷しました。

 

黙々と、机に向かい作業しだしました。

 

ああ、いつのまにか、はさみも、のりもうまく使えるようになったんだな……

 

なんだか感慨深かったです。

 

パンタグラフの部分は切ってほしい」

「わかった」

 

そう言って手伝った一箇所以外は自分でやっていました。

 

すごいな!

 

だいぶ前に、一向に、自分で組み立てたがらない息子に苛立った日もありました。

一体、いつになったら、自分で作り出すんだろう? 大丈夫だろうか? って心配した日もありました。

 

だけど、来るんですね! そう言う日が、気長に待っていれば!

 

考えてみれば、息子には、もっと小さい時から、平均以上に待たされることが多かったです。

 

歩くことも、なかなかしなかった息子でした。

早い子は10ヶ月で歩き、平均的にも1歳2ヶ月くらいで歩くのに、息子は、1歳6ヶ月でも歩かなくて心配しましたっけ。

でも歩いた時は、感慨はひとしおでした。

 

せっかちな私を鍛えるために、息子は、慎重なのかもしれない。

「信じて待つ」という大切で、難しい技を少しずつ、鍛えられているんだな、きっと。

 

「これを作ってほしい」

ってもう、あまり言われないかもしれないことが、嬉しいようで、ちょっと寂しくもあります。

 

でも、子育ては、こうやって、少しずつ、いろんなものから卒業していくのかもしれないですね。

 

我が家のペーパークラフト事情は、今、大型アップデートしました!

 

『ボヘミアンラプソディ』を4DXで観ました!

今日は、映画を観にいきました。

あの『ボヘミアンラプソディ』です。

 

私は、クイーンというバンドは名前は知っていましたが、どんな曲を奏でているかは、恥ずかしながら、よく知りませんでした。

 

息子と映画館のロビーに行った時に、『ボヘミアンラプソディ』のチラシに息子がとても興味を持っていて、私も釣られるように興味が湧きました。

 

チラシに載っていた曲名をYouTubeで検索してみたら、あ、この曲知っている! え? この曲も、クイーン? ってな感じで、親近感が出て、より映画を観たくなりました。

 

息子も興味があるのなら、一緒に観にいくかな? と思ったのですが、息子は、映画館で観ることを嫌がったので、じゃあ、私一人で観にいこうと、本日、寸暇を惜しんで赴いたというわけです。

 

近くの映画館では、いったい何時から上映されるのかと調べてみたら、思ったより、たくさんの時間帯がありました。

そして、その時初めて3種類の形があると知ったのです。

 

【標準2D】

【IMAX2D】

【4DX2D】

はて? どう違うの? と思い、映画館のHPを見てみました。

 

【標準】は、まあ、普通の感じなのはわかりました。

IMAX】は、一言でいうと「迫力の大スクリーン 驚異の映像クオリティ」ということらしく、【4DX】は、「動く座席、風、水、香りを体感せよ!」ということらしいのです。

 

標準以外は、それぞれ、追加料金がかかるようでしたが、せっかくなので、標準以外にしたくなりました。

少し迷いましたが、レディースデイで1100円に費用が抑えられたので、より追加料金が高く、しかも、明日までしか体験できない【4DX】にしました!

 

本来2800円のところ2100円とお得でした!

 

受付でチケットを見せると、まず驚いたことがありました。

座席に着く前に、荷物をロッカーに入れよ! というではありませんか!

危険なので、椅子の下や、通路に手荷物を置いてはいけないらしいのです。

ちょっとドキドキしてきました。

 

あ。言い忘れましたが、さすがに、椅子が動くのは知っていたので、乗り物酔いしやすい私は、酔い止めの薬を飲んでいきました。

映画を観るために、酔い止めを飲むのは、おかしいかもしれませんが、不安を抱えたまま乗る、いや、観るのは本意ではなかったので、自分としては、いい準備だと思います。

 

ハンカチと半券だけ持って、座席に向かいました。

 

ほとんどの人が手ぶらでなんだか、遊園地のアトラクションのようでした!

 

何編かの予告をみた後、4DXの説明の映像が流れ、激しい振動と水しぶきにやられ、ちょっと、おののきました。

 

しかし、本編は、もちろん、椅子が動いたり、香りがしたり、風が吹いたり、水にも濡れたけれど、説明の映像ほどの戸惑いはありませんでした。

アクション映画ではなかったからかもしれません。

ちょうど良い刺激でした。

 

音楽と連動したり、画面と連動して、臨場感あり、結果として、4DXでよかったです。

 

クイーンにあまり詳しくない私でしたが、充分楽しめました。

 

朝観たのに、夕方くらいまで、感動の心の揺れと、切ない思いでいっぱいでした。

 

クイーンを知っている人も、そうでない人にも、おすすめです。

 

そうそう、パンフレットが売り切れだったのですが、近くのカフェでランチした後、もう一度ダメ元で、売店をのぞいて観たら、再入荷していたので、迷わず購入しました。

 

しばらく、YouTubeで、クイーンの音楽を聴きまくることになりそうです。

 

サントラも検討中です!

 

 

 

 

 

【夜間訓練】の前の予期せぬ試練。善人に見えた受難。

昨日は、地域の【夜間訓練】という行事に参加した。

はて? 何をするのか? と、思ったら、何か大きな災害が起こった時に、行政や、消防、地域のボランティアの方々が中心になって作ってくれる避難拠点の【夜間訓練】で、

「PTAの役員の方にも、できるだけ多く参加してほしい」

と、声がかかり、では、参加しましょう! と、参加したものだった。

 

うどんを作って食べます! と、言われていたので、火をおこしたり、野菜を切ったりするのだろうか? と、ぼんやり想像しながら、持ち物と書かれた、スリッパと懐中電灯を持参して、厚着して、向かった。

 

実際に参加すると、【夜間訓練】は、バーナーに火を付ける体験こそ、させてもらったものの、あとは、避難拠点として、学校などの建物を使う場合、こんなチェックリストに沿って手分けして点検するんですよ、と、教えてもらい、実際に懐中電灯を照らし壁を見て、想像以上に暗いとひびなど見つけづらいなと感じたくらいで、あとは、隊員の方々が作ってくれていたうどんができあがるのを待っていて、申し訳ないくらい、楽な訓練だった。

 

光ってありがたい!

太陽、最高!って思ったひと時だった。

 

が、実は……。

 

この訓練に行く道々で、私は思わぬ試練に出くわしたのだ。

 

それは、17:30少し前、池のあるそこそこ広い公園の中を通り、集合時間に遅刻しそうで、気持ち焦り気味に、集合場所に向かっていた時だった。

辺りは、陽も落ち、だいぶ薄暗かった。

 

「すみません。あの……」

急に、暗闇から声がして、見ると、小学校高学年くらいの男の子が、私に話しかけていた。

「はい? どうしました?」

私には、小4の息子がいるものの、あまり、他のお子さんの扱いが得意ではない。

どうした? とか、あまり、気軽に言えず、無意識に丁寧語を使っていた。

なんだろう? と、ちょっと緊張した。

「あの……」

次の言葉を続けようとした少年と私の間を、一台の自転車が通り過ぎて、私の緊張は、増した。

「携帯を池に落としてしまって。一緒に探してもらえませんか?」

え? 携帯? 池? 探す? なぜ、私?

いろいろな疑問が、頭に浮かんだけれど、キャッチセールスのように、

「いえ、結構です」

と、困り顔の少年を置き去りにもできず、

「えー、そうなんだ、どこに?」

と言いながら、池のほとりに導かれた。

内心参ったと、思ったし、どう振る舞うのが正解かもわからなかった。

でも、とりあえず、何かしなくては、通りかがりの、助けを求められた大人として……。

「えっと、どの辺りに、落としたのかな?」

「いや、ちょっと、わからないです」

「え?」

どこに落としたのかわからないと、大人でも、厳しいよ、キミ……。

そう言いたかったが、飲み込んで、あ、と思った。

「おばさん、たまたま、今、懐中電灯もってるよ」

たすき掛けにかけたバックから、徐ろに懐中電灯を出して、とりあえず、足元の池を照らしてみた。

ドラえもんにでもなった気がしたが、残念ながら、普通の懐中電灯である。

サーっと照らしてみるも、それらしきものは見当たらない。

「池に落ちた? ぽちゃんって音したかな?」

「いや、わかりません。向こう側かもしれない」

どうやら、携帯の持ち主でなく、お友だちが、故意か不注意かはっきりわからないものの、投げて見失ってしまったらしい。

不思議なことに、お友だちは、悪びれる様子もなく、持ち主の子が、ひたすらうなだれていた。

「中に入って探すしかないな」

お友だちの方が、自分というより、持ち主か、あるいは、私に、中に入ることをすすめるかのように言って、いやいや、それは、できないし、やっちゃダメでしょうって思った。

「それは、やめよう。話すのちょっと不安で、怖いかもしれないけど、おうちの人に、話した方が良いとおばさん、思うな。もしも、中に入って、怪我しちゃったら、もっと、おうちの人に悲しむから」

何が正解かわからず、でも、それだけ言うと、少年は頷いた。

「力になれなくて、申し訳ないけど、おばさん行く場所があるから、行くね。気をつけてね」

「あの、もうひとつ、お願いがあるのですが……」

「何?」

「今、何時ですか?」

「17:30ちょっと過ぎ」

「ありがとうございます」

「じゃあ、行くね、気をつけてね」

若干後ろ髪を引かれながら、集合場所に向かった。

これでよかったかな?

ちゃんと、無事お家に帰れるかな?

不安でいっぱいになり、集合場所につくなり、PTAの役員の仲間に、事の顛末を話した。

「えー! そっか! ちょっと心配だね」

そう言って、もう一回、一緒に、池まで行ってくれると言ったのは、PTA会長だった。

会長は、私よりひとつ年上の女性。

「ごめんね。私だと力不足で」

「大丈夫だよ。ちょっと心配だよね」

彼女は、私が、あまり、子どもの対応が得意でないことを知っているので、助かった。

池のほとりにつくと、案の定、まだ、子どもたちは居た。

まだ、諦めがつかない様子だ。

「どう? 携帯見つかった?」

彼女が話しかけると、少年は、首を横に振った。

そこからが見事な対応だった。

私と手分けして、池と周りを懐中電灯を照らしながら一通り見て、もし、水没したら、今でも、明日でも同じくもう使えないこと、多分、キッズケータイなら保険に入っていること、子どもは、一度はなくすか壊すだろうと親は織り込み済みであること、池に入って怪我したり、お家に帰らないで連絡もつかず心配した親が警察に連絡してもっと大変なことになっちゃうかもしれないことを言った。

で、最後に

「君たちが、帰るのを見届けてから、帰るね」と言って、見届けたこと、全てがさすがだった。

「一定の納得をさせることが、大事だよ」

なるほど。

少年たちには、悪いが、私も一定の納得をして、夜間訓練に臨めた。

 

池の一件も、含め、光ってありがたい! 太陽、最高! だと思った。

 

少年達にとって、ベストではなかったかもしれないが、たまたま、懐中電灯を持っていた、人が良さそうな私に声をかけたことは、悪い選択ではなかっただろう。

 

困ったとき、声をかけてもらえたことをプラスにとらえ、こんなこと、もうない方がよいけど、万が一あったら、今回よりはもう少し、頼りがいある対応ができるようにしたい。

 

うどんは、めちゃくちゃ美味しくて、月も綺麗だったから、お代わりした。

 

多分、トータルではいい日だったと思う。

 

婦人科の精密検査の結果を聞くまでに感じた違和感

今日、婦人科に行った。

子宮がん検診の精密検査の検査を聞きに行ったのだ。

 

結果は……とりあえず、今のところ大丈夫ということだった。

ホッとした。

 

力が抜けていくのを感じて、やはり、緊張していたんだと思った。

 

1週間前、精密検査をして、診察室を出る時

「検診にひっかかっちゃったと思って、落ち込んでいるかもしれないけれど、もし、精密検査でも異常が出たとしても、順を追って治療していけば大丈夫だから、あんまり、心配しないで」

そう、声をかけてくれた婦人科の先生は、さすが、私の、気持ちを正確に読んでくれていた。

10年前に切迫流産を起こした時も、不安でいっぱいの私を厳しくも温かく励ましてくれたっけ。

 

年に数回しか会わない先生ではあるけれど、婦人科というデリケートな場面で接する人として、本当に絶妙にありがたい存在だ。

 

今日は、子宮の入り口にできていたポリープを取って治療は終わった。

その検査の結果を来週聞きに来るように言われて、病院を出た。

 

空の色が、ワントーン、明るく感じた。

 

年齢を重ねると、だんだんと、体にも不具合が出てくる。

その不具合に気づくと、ああ、生身の人間なんだなって改めて感じる。

 

先週、ガンの可能性を示唆されて、正直参った。

 

思わず、自分の今やっていることや、この先、1年くらいの見通しを考えた時、「自分のため」というよりは、「人のため」「誰かに感謝されたいため」にやっていることが圧倒的に多いような気がした。

もちろん、それらを引き受けようと、決めたのは私であり、引き受けたからには、精一杯やるつもりなんだけれど、なんだか、これらをずっと続けるのは、本意ではない気がしたのだ。

 

今日、とりあえず、今のところ大丈夫だと、わかったところで、ホッとし、では、予定通り、「人のため」「誰かに感謝されたいため」にやっていることで、埋め尽くされた日常に戻っていいのか? と自問自答し、否、それでは嫌だなと思った。

 

もちろん、すでに引き受けているもの、引き受けると決めたものは、一定の期間は、尽力しなくてはならないと思う。

しかしながら、それだけではなく、生活の中に「自分のため」の時間を作り出し、浸透させた方がいいし、そうしたいと思った。

 

では、「自分のため」の時間とは何だろう?

 

笑うことなのか? 感動することなのか? 書くことなのか?

 

正直、もう少し考えてみないとわからない。

 

しかし、このままでは嫌だと思った違和感を大切に、どう生きるかについて、今一度、考えてみたいと思う。

 

「人のため」と「自分のため」がイコールになったら、それこそ、最高だと思うから、その共通点を探ってみたいと思う。