涙と笑顔のあいだ

HSC(ひといちばい敏感な子)高1ひとりっ子男子(2024年4月現在)の子育てを通し成長させてもらいながら、日常のモヤモヤの純度を上げるべく綴る50代ライターのブログ

伝わっていなかった「先生は自分の味方だ」というメッセージ!

今日は息子の小学校の保護者面談の日でした。

 

他の学年は希望する保護者のみだったのですが、息子は今6年生で最終学年なので、全員の保護者が面談だったのです。

 

面談にあたり、息子に

「何か先生に話をすることない?」

と聞いたのですが

「特にない」

と言っていました。

なので、私は、ここ最近息子が私に話してくれたことを先生に伝えることにしました。

もちろん、息子の許可は取りました。

 

話の内容は……

・コロナの影響で、学校での過ごし方の変化もあり、息子は「ストレスを抱えている」と言っている。

・特に、何か、嫌なことがあるわけではないけど、学校にいるとき、時々、不安になったり、つらくなったりすることもあるらしい。

・同じクラスの人と全く話せないこともないが、話していてしっくりとくる人はまだ見つかっていないようだ。

・自分から話しかけるタイプではないので、いつもなら、いろんな行事やグループ活動で、強制的に人を知る機会があるけれど、今はコロナの影響で、そういったグループ活動がないので、親しくなる機会を失っている。

・↑自分から話しかけることができる子は、そんな中でも交流ができるかもしれないけれど、息子にとっては、ちょっと難しいのかも。

 

これらは、息子から直接聞いた気持ちもあれば、その会話から、私が推測したことも入っていました。

こういった話を先生の言葉も挟みながら私がひととおり伝えた時、どのタイミングか覚えていないですが、

「私も自分から話しかけるタイプではなかったので、気持ちはわかります。でも、これから先、助けてもらいたい時に、人からの援助を待つばかりではなく、自分から助けを求めて行けるようになってほしいなと、この1年でそういった機会を持ってもらいたいと思っています」

というようなことを先生が言っていました。

そして、

「私は、困っているのがわかっても、敢えて、こちらからは声をかけないようにしているんです。自分から相談してくれるのを待っているところはあります」

と言っていたことが私には気にかかりました。

 

私は、それを聞いて、もしかして、息子には、先生のそういった「想いのこもった厳しさの真意」が伝わっておらず、「相談しにくい先生」「この先生に言ってもわかってもらえないのでは?」という想いを持っているのではないかと感じました。

 

そこで、

「なるほど。そうなんですね。確かに、自分から相談できるようになることは大切ですね。では、息子に、『何かあったら、先生に相談していいと言ってたよ』と伝えていいですか?」

と尋ねてみました。

すると、

「もちろんです! なんでも話してください!」

と先生が言ってくれました。

 

最後に、私が、

「もしかすると、息子は先生に相談しにくいか、あるいは、相談しちゃいけないって思っているかもしれないです。『何かあったら、先生に相談していい』と伝えたら、大分、息子の気持ちが軽くなるかもしれないです。ありがとうございます」

と言うと、先生はちょっとびっくりしていました。

「そうですか! 何かあったら相談してってみんなに言っていたのですが……」

と言っていました。

 

家に帰って、息子に、今日の面談のことを伝えると、ホッとした様子でした。

 

気になったので

「先生に相談しにくい感じがあった?」

と聞いたら、うなずいていました。

「何かあったら、先生に相談していいのがわかったら、少し楽?」

と聞くと

「だいぶ楽」

と言いました。

 

ああ、あれは本当だったのだ! と私は改めて思いました。

 

あれとは、「HSCに必要なのは、先生は自分の味方だという安心感です。これさえあればいろんな試練に立ち向かっていけます」という明橋大二先生の言葉です。

 

この本に載っている言葉です!

 

HSCの子育てハッピーアドバイス HSC=ひといちばい敏感な子

HSCの子育てハッピーアドバイス HSC=ひといちばい敏感な子

  • 作者:明橋 大二
  • 発売日: 2018/06/19
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

担任の先生の「児童が困っているのがわかっても、敢えて、こちらからは声をかけないようにしている」という行為は、必要なことなのかもしれないですし、一般的なのかもしれません。

けれども、なんの説明もなく、なんの事情も知らず、そうであることは、「この人に相談しても親身に話を聞いてもらえないかもしれない」というメッセージを受け取ってしまう子もいるのではないでしょうか?

特に、HSCにはそういう子が多いかもしれません。

少なくとも「なんでも話してね」という言葉のメッセージよりも強く息子には伝わってしまっていたようです。

 

この面談のあと、息子の気持ちが少し楽になって、結果的に、相談しないまでも、「もしも自分だけでどうしようもなかったら、相談できる」と思うことによって安心し、ただでさえコロナ禍で変化が多く不安も感じやすい学校生活の中で、少しでも落ち着いて行動できたらいいなと思います。

 

「配慮」を求めることは、時に、傲慢であると思われることもあるようですが、少しの説明や、話し合いで誤解を解き、問題が和らぐこともあると思うのです。

 

どこまで、親がかかわるか? それも、私の課題です。

しかし、今回のことは、息子の安心の場を整える手伝いをしたことは、よかったのではないかと思っています。

 

私は、息子のこの担任の先生のことは、直接お世話になる前から知っていますが、この方もHSPなのではないかと感じています。

 

非常に細やかな配慮をしてくださる印象がある方でした。

 

考えてみれば「困っているのがわかっても、声をかけない」ということは繊細な先生にとっても大変なことかもしれません。

なかなか親ができないことをやってくれているんですよね。

 

同じ行為でも、理由がわかれば、納得できることってあるなと思います。

 

今日、お話が聞けてよかったです。

 

教育とか、子育てとか、難しいですね。

 

生きる力を育てる! サポートする!

 

優しさと厳しさのバランスについて、私も、今一度考えてみたいです。