最近、「親業」を学び始めました。
他の学びでご一緒している仲間と一緒に!
講師の方も、学びの仲間の方です。
安心できる仲間と一緒に学べることはとても嬉しく、ありがたいことだと感じています。
「親業」って、耳にしたことのある方も多いと思うのですが、私もそうだったのですが、この言葉から意味を誤解している方もいるのではないでしょうか?
私は、「親業」という漢字がとても堅いイメージで、尚且つ「親としての役割をまっとうするため生業、技」のようなものだと思い込んでいました。
どちらかというと「こうあるべき」とかそう言った「べき論」なのだと思っていたのです。
今回学ぶことになったきっかけは、「親業」とは何かについて正確に理解しているわけではなかったのですが、信頼できる仲間との学びが楽しそうだったし、「子どもが自分から行動するようになる話の聞き方があるんだよ」というささやきに、もしかしたら、魔法が使えるようになるかもしれない! みたいな、ちょっとしたズルさみたいなのもありました。
そしてようやく第1回目の講義の時に、「親業」の本当の意味を知ったのです。
「親業」とは、正確には「親業訓練」というそうです。
英語で「Parent Effectiveness Training」といい略して「PET(ペット)」と言います。
トマス・ゴードン博士が創始者であることから「ゴードン・メソッド」とも言われているそうです。
そして「親としての役割を効果的に果たすための訓練」なのです。
「訓練」というまた堅い言葉のイメージも相まって、ああ、やっぱり、親としての役割に徹さないといけないんだな……とここだけ聞いて私は思ったのですが、その先にはまだ続きがありました。
ゴードン博士は「親だからといって、親としてだけの人生を送る必要はない。親も子ももっと人間であることを認め合おう」と言っているのだというのです。
子どもができたからと言って、ずっと「親」の仮面をかぶっていることではなく、「人間」同士として尊重し合おう、と言っているのです。
そのことを聞いて、私は、驚いたのと同時に嬉しくなりました。
親も、親の感情を大切にしていいのだ!
それを認めつつも、子どもと尊重し合えるコミュニケーションが取れるだなんて素敵だ!
そう思ったからです。
さらに、この「親業」を学ぶことによって、親子関係だけではなく、夫婦や家族、または職場やあらゆる人間関係で使えるコミュニケーションスキルが身につくと聞き、今、学べることに改めて感謝しました。
ブログでは講座内容について詳しいこと書けないですが、それを学ぶに辺り、息子とした会話について書きたいと思います。
今回の私たちの「親業」の学びは、3時間×8日ということで24時間かかります。
1日目は「行動の四角形」というものを学び、「問題は誰のもの?」という、問題の所有者は誰なのか? という話も聞きました。2日目は「能動的な聞き方」というものを学びました。
先日、その2日目が終わったところです。
コミュニケーションを阻むお決まりの12の型というのがあって、多くの親が、子に対してこの中の何らかの型で話をしているというのです。
例えば「命令」とか「尋問」とかです。
そして、私も考えてみたのですが、乱暴な言葉は使わないようにしつつも、結構「提案」をしていました。
「提案」って一見悪くないようですが、子どもに「自分は問題解決能力がない」と思わせてしまう可能性があるようなのです。反抗的になることもあるようですが、依存的になるということもわかりました。
多分、我が家の場合は後者です。
ショックでした。
良かれと思っていることで、子どもの力を奪っていたとは……。
で、それを「能動的な聞き方」というもので、子どもから「課題」の所有権を奪わずに、自分で考えるようにサポートできるというのです!
わわ! なんと!
ぜひやってみようと思いました。
しかし、ちょっと気がかりなことがあったのです。
それは、今まで、身を乗り出して話を聞き、共感したり、自分の意見を言ったりという形で話を聞いていたものなので、実際に自分が、鏡のようになり、例えば、相手の言った言葉を繰り返したり、言い換えたり、する形に変えると、そこに「自分」がなくなり、熱量も下がる感じがしたからです。
息子はHSC(ひといちばい敏感な子)なので、私の聞き方が変わったことにいち早く反応し、不安がるような気がしたのです。
そこで、私は、前もって息子に話をすることにしました。
「今、親業というコミュニケーションの仕方のを学んでいるんだけど、そこでね、私の息子くんとのコミュニケーションの仕方に、ちょっと問題があるかもしれないと分かったんだ」
ということから、よく、私は息子にアイデアを提案するけれど、それはよくないかもしれないということが分かったと伝えました。
すると、
「別に嫌な思いもしていないし、何が悪いの?」
と言ってきたので、
「お母さんも、息子くんのことが大切だから愛情を持って、困っているから助けたくて提案してきたけれど、そうすると、その案はお母さんが考えたものだから、息子くんが自分で考える機会を奪っている可能性があるらしいんだ」
と言いました。
そして
「ずっと側にいて、困ったいつもアイデアを提案することはできないから、息子くんが自分で考えて解決していく力をつけるサポートをお母さんはするべきで、お母さんが解決策を考えるのは違うんだと分かったんだ。言っている意味わかるかな?」
と言ったら、
「うん、わかるよ」
と息子が言いました。
「でね、聞き方には、『受動的な聞き方』と『能動的な聞き方』があるらしくてね。その『能動的な聞き方』をされると人は、自分で解決策を考えたり、自分がどうしたいか気持ちの整理ができるらしいんだよ。昨日ね、実際に、ワークで、『能動的な聞き方』をやってみたら、なんかいつもよりも話を聞くときの自分の熱量が足りない感じがして、これで、相手に対して気持ちが伝わっているかなって不安だったんだけど、熱を込めて、つい自分の意見を言ってしまうと、話し手の話をちゃんと聞いていないことになるから、むしろそれがいいんだって」
けれども、急に話し方を変えると不安に思ってしまうかもしれないから、先に言っておくね、と付け加えました。
そして、数日前に、息子が「自分のことが好きじゃない」と言ったことが思い出されたので、
「もしかして、不安な時に、人に聞いてやることが多くて、自分の考えだけでやる経験が少ないから自信がないのかもしれないと思って。自分で決めてやったことが『できた』ということが増えると自信がつくらしいよ。もちろん、今も、もうすでに、別にお母さんに聞かなくて、自分で決めたアイデアも本当に素晴らしいし、きっと大丈夫。それに、いつでも、側で見守っているから」
ということも伝えました。
そうしたら息子は「俺は大人に頼り過ぎていると思う」と自己分析をしていました。
とはいえ、急には変えることができないかもしれないし、またお母さんがすぐに提案しちゃうかもしれないけれど、息子が自分で考えて自信をつけていくことを全力でサポートしたいと思っているから、よろしく、ということを伝えました。
まだ、スタートラインに立ったばかりです。
それにこの会話自体も良かったのかもわかりません。
この話をしてから、息子が悩みを抱える様子だったので、張り切って「能動的な聞き方」にチャレンジしたのですが、ネガティブな発言を聞いていたら、つい自分の意見を言ってしまいました。
まだまだです。
またチャレンジしてみます。
「聞く」に続いて、今度は「話す」についても学ぶそうです。
学びによって、自分や、大切な人が成長し、そして、関係性がいいものになったらいいなと思います。
肩の力を抜きつつも、変化を恐れず取り組んでみたいです!