涙と笑顔のあいだ

HSC(ひといちばい敏感な子)高1ひとりっ子男子(2024年4月現在)の子育てを通し成長させてもらいながら、日常のモヤモヤの純度を上げるべく綴る50代ライターのブログ

リーダーには向かない自分を抱きしめてみる

私は、今、PTAの会計の仕事を引き受けている。

 

今年度は、2年目で、来年度もやることが決まっている。

 

当校のPTAの会則では、同じ役割は、連続しては3年までという決まりになっているので、来年度でようやくPTAの役員の仕事は卒業のはずだ。

 

しかし、もしかすると、再来年度は、周年行事があるので、その手伝いまではしないといけないかもしれないけれど……。

 

振り返ってみると、私が、従事する仕事や役割には、いつも「お金」が関係する。

「お金」というか「数字」というか、人のお金を数える作業が多いのだ。

 

銀行員だったり、経理の仕事だったり、会計だったりする。

ちょっとした集まりでも、お金の管理を任されることが多く、何かの因果かもしれないとさえ思う。

 

決して、この作業が嫌いというわけではない。

どちらかというと、好きである。

でも、なぜ、いつも、そういった役割になるんだろうなと、ふと思ったのだ。

 

それから、もう一つ、よくつくのは、「副」とか「サブ」っぽいポジジョン。

いや、サブよりも、もう少し脇の方にいるかもしれない。

 

その方が、リーダーとして祭り上げられるよりも、機能する。

自分の能力が発揮できると思うのだ。

プレッシャーが少ないからだろうか?

 

小・中学生の頃、なぜか、リーダー的な立場にさせられた。

「させられた」と言っている時点で、もう、後ろ向きだけれど、「班長」とか「学級委員」とか「児童会長」にまでなって、それなりに一生懸命働いてみたけれど、うまくいかなかった。

 

自分なりに、精一杯やったはずが、「会長の仕事は、自分でなんでもやることではない。人に仕事を分担してやってもらうことが仕事だ!」と先生に怒られて、流した涙を今でも忘れない。

 

人に仕事を振るのが苦手なのだ。

私自身はリーダーの立場の人に仕事を振られたら嬉しいけれど、なぜか自分がリーダー的な立場になると、人に仕事を振るのが申し訳ない気持ちになる。

 

「相手のことを信用していないんじゃない?」

と言われて、ドキッとしたこともある。

 

ある意味そうかもしれないな。

人を信用しているようでしていないのかもしれない。

なんだか、悲しいな、そんな自分が。

 

でもやはり、人に仕事を振るよりも、手を動かすことの方が性に合ってる。

責任が、それほどない立場の方が、よく気づけるし、気づいたことを報告することで、喜ばれるから、嬉しい。

 

「お金」「数字」「脇にいる人」

 

で、ここから、私、もう一つ、付け加えることが最近できてきているのだけれど、それは、「文章を書くこと」だ。

 

みかちゃんの文章はわかりやすいから、みんなへの連絡お願いしてもいいかな?」

と言われると悪い気はしない。

 

ただ、あれも、これも、と思うと長くなってしまうのでそれは弱点なんだけれど、頼まれるとやぶさかではない。

 

「お金」「数字」「脇にいる人」「文章を書ける人」

 

こうして並べてみると、「脇にいる人」って表現がちょっとなんかさみしいな。

 

何か格好がいいものはないか?

「参謀タイプ」という言葉が浮かんだけれど、参謀というほど戦略を立てることは得意ではないな。

うーんなんだろう?

 

そう考えていて、あ、っと思った。

 

先週まで働いていた書店では、まさに、お金と数字を扱って、脇にいた。

文章は、仕事では残念ながらあまり書かなかったけれど、そこの書店で、まずは、文章の書き方を習ったから、キーワードが並んでいるといえば並んでいる。

 

で、そこで、言われたことを思い出してみたら、

「お母さんみたいな存在」

「縁の下の力持ち」

だった。

 

そうか、そうだよね。

私は、多分、そんなに目立って人前で何かを活躍するよりも、細かいことに気がついて、一緒に働く仲間が働きやすいように、気づいたことをやっていくことが合っているのかもしれないな。

 

でもね、やっぱりね。

やっていて楽しいって思いたいんだよ。

 

仲間の笑顔も嬉しいけれど、やっぱり、自分が笑いたいんだ。

 

そうだとしたら、なんだろう?

 

自分が楽しいと思えること、つまり、文章を書くことによって、文章を書く上で細かいことに気づくことによって、誰かのためになるってことは、私にとって、とても素敵なことなんじゃないかな?

 

そんな風に思っていたら、先月から参加しているHSC書籍製作プロジェクトで引き受けた、今やっている「リライト」が正にそれに近いということに気がついた!

 

私は、最初、「人が書いた大切な文章を、自分が手直しするなんて、とんでもない! おこがましい」とさえ思っていたはずなのに、びっくりするくらい、赤を入れているのだ!

 

謙虚に臨んだはずが、自分の感覚が、大暴れしていることに、びっくりしている。

 

だけど、これも、リーダーが素晴らしい人だからなのだ。

 

リーダーが、寛容で、私の提案を一度は受け止めてくれるという安心感から、大暴れできているのだ。

 

ああ、これこそ、私がなりたくてもなれなかった理想のリーダー像だ!

素晴らしいな!

 

私が、なかなかできなかった、「人を信用して任せること」ができるリーダー!

本当に素晴らしい!

 

もしも、今、自分が何かのリーダーになったら、人を信用して、任せることができるかな?

 

考えてみると、ちょっと自信がない。

 

でも、「得意なことと、そうでないことが合っていいんだよ」っていうような言葉に、リライトしてたら出合った。

 

そうだよね! できることであり、やりたいことであり、それが、誰かのためになっていたら、こんなに嬉しいことはないじゃないか!

 

そうだ! リーダーには向かなかった、あの日の自分を、ゆるして、抱きしめよう。