涙と笑顔のあいだ

HSC(ひといちばい敏感な子)高1ひとりっ子男子(2024年4月現在)の子育てを通し成長させてもらいながら、日常のモヤモヤの純度を上げるべく綴る50代ライターのブログ

卒業生の人数を確認し、人数分の紅白ひよ子を注文せよ!

毎年、卒業式の日に、PTAから、卒業生である6年生に、卒業式の日に「ひよ子」というお菓子をプレゼントする。

 

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紅白の包みで2個セット。

中のひよこは、残念ながら、紅白ではない。

 

卒園や、卒業でよく使われているらしい。

パンフレットによると、製造日よりも21日も日持ちするらしいので安心だ。

 

何年か前には、地元の和菓子屋さんに紅白饅頭を頼んでいたらしいのだけれど、日持ちがしなかったらしい。

実際にそういう苦情があったのかどうかはわからないけれど、放置して数日後に食べた紅白饅頭でお腹を壊されてしまうのは本意ではないという思いもあってか、ここ最近は、この紅白ひよ子をプレゼントするようになったようだ。

 

手配は、毎年、会計担当の役員がすることになっている。

今年で、会計2年目の私は、昨年は、前任の人に教えてもらいながら、どうにか、発注、支払い、受け取り、袋詰め、先生に手渡しをして、無事終えた。

 

一度やったから覚えていると思ったけれど、やはり、それは1年前のことで、しかもたった1度きりだし、しかも、言われた通りに従っただけの知識は、断片的にしか思い出せかった。

 

でも、ふたりでやれば、きっと大丈夫!

 

同じ会計担当の人は、仲の良いママだったから、相談しながらやれば大丈夫と高を括っていた。

数日後の木曜日に注文しに行った帰りに久しぶりにランチして、あんな話をしよう、こんな話をしようと、注文のことそっちのけで、とても楽しみにしていたくらいだった。

 

しかし、昨日彼女の娘さんが発熱し、インフルエンザになってしまった。

それは、昨日、学校に行くついでがあるという彼女に、卒業生の数を確認してもらうことにしていて、あとは木曜日に、一緒にひよ子を注文すればいいやという甘い考えが、通用しないとこうことを物語っていた。

 

娘さんの体調を気遣う気持ちが浮かびながらも、これは、頭と体を使って乗り切るしかないと思った。

 

「大丈夫! 私がやるよ(^-^) お大事にね❤️」

なんてメッセージを送りながらも、うまくできるかどうか心配だった。

 

さすがに、学校に行って卒業生の人数を確認することは、難しくなかった。

廊下に貼られた、児童数の一覧表の人数を確認したあと、副校長先生に

「卒業式で、PTAから、卒業生にお菓子をプレゼントするのですが、この人数から変更はないでしょうか?」

と尋ねるだけだから。

「はい。変更ないですよ。ご苦労様です」

と言われて学校を出た。

 

あとは、お店に行って、紅白のひよ子を注文するだけ。

そうなのだ。

たったそれだけのことなのだ。

だけど、なぜか、とても緊張していた。

 

別の日にしてもいいと思ったのだけれど、スタンプカードの期限が近づいていたので、今日行った方がいいと判断した。

 

卒業生の人数は確認した。

あとは、紅と白の包装紙に包まれたひよ子が一つずつ入っている2個入りのタイプを注文するんだ。

先にお金を立て替えるから、手持ちがないので、ATMで先に下ろさないといけないな。

そして、売り場に行って、卒業式の前日のお昼頃に取りに来ます、黄色い袋は人数分つけてください! のしもつけてください! 代金は今日払いますって言えばいいんだ。

だたそれだけだ。

 

そうやって、シミュレーションして、店頭に挑んだのだけれど、思いの外、混んでいて、出鼻をくじかれた。

しかも、お店の人はワンオペで大変そうだった。

 

できるだけスムーズに注文して、迷惑をかけないようにしよう!

またしても、緊張が増してしまいつつも、順番を待った。

 

さあ、いよいよ、私の番だ。

あんなに頭の中で練習したんだから大丈夫、きっとうまくいく! と自分を鼓舞した。

 

「あの、この2個入りの紅白のひよ子を、卒業のお祝いとして注文したいのですが……」

いざ、声に出してみると、何から話していいか迷ってしまった。

卒業式の日にちとその前日のお昼ごろに取りに来たいことは話せた。

数も伝えた。祝卒業の「のし」もつけてくださいとも言った。

すると、思わぬ質問が来た。

「のしには、お名前か何か入れますか?」

「へ?」

「学校名とか」

「あ」

完全にそのことを忘れていた。

あれ? 去年入れたっけ?

どうしても思い出せない。

そうだ。それは、会計の相方の彼女にお任せしてしまっていた箇所だった。

去年、写真を撮ってくれていたので、ああ、来年、つまり、今年はそれを見れば安泰だと思っていたんだった。

あー盲点だった。

 

「うーん。じゃあ、とりあえず、入れることにさせてもらって、一応確認して、お電話してもいいでしょうか?」

「はい。構いませんよ」

「あ、でも、今ちょっと連絡してみてもいいですか?」

「はい」

 

幸い、そのやりとりをしているときは、他にお客さんがいなかったのでよかった。

LINEで、「のしに学校名って入れたっけ?」と会計の相方とPTA会長の3人のグループに質問を投げてみた。

相方にだけ聞こうかと迷ったんだけれど、娘さんを病院へ連れていくと言っていたので、申し訳ない気もしたので、会長か相方のどちらかに答えてもらったらいいなと思い、そのグループにしたのだ。

 

しかし、私の質問が、あまりにも突然で、なんのことかうまく伝わらず、そこでも、混乱した。

「あ、やっぱり電話しますね」

そう言った直後、相方が、去年撮った紅白ひよ子の写真を送ってくれた!

「あ! 写真来ました! やはり、学校名入っているので入れてください」

「かしこまりました! 連絡取れてよかったですね」

 

領収書も書いてもらったし、ああ、どうにかミッションクリアだ!

妙な達成感を味わいながら、家に着き、会計の記録をしていたとき、もう一つ、もれがあることに気がついた。

 

当日、受け取りの時に必要な注文伝票の控えがないのだ。

これじゃ、本人確認できないじゃないか!

どうしよう、もう、領収書は、会計の伝票に貼ってしまったし、これごと持っていくのもなんだか嫌だな。

 

そう思って、電話をしてみた。

すると、やはり、お店の人が私に伝票を渡し忘れていたことが判明した。

口頭で、当日、言えばいいということになったのだけれど、口約束は心配だと思っていたら、郵送するか、店頭によってくれたら、その時渡すこともできると言われた。

「じゃあ、取りに行きます、近々」

「大変申し訳ありません」

 

その対応した人の感じがよかったこともあったけれど、私も、今回、うっかりしてしまって、店頭で混乱し、お店の人を巻き込んでしまったから、そのせいかもしれないとも思ったので、不思議と腹は立たなかった。

 

今日、店頭に行って、無事、注文伝票の控えをもらってきた。

 

ああ、よかった。

これで、私でも、相方でも、誰でも、この伝票さえあれば、卒業式の前日に取りに行ける。

ただ、これだけのことなのに、とても安心する。

 

そして思ったのだ。

小さくても、トラブルがあった時、お客さんが、何を一番大切に思っているのかをしっかりと把握しないと、さらに大きなトラブルに発展してしまうのかもしれないということを。

 

例えば、私には、「手元に伝票があること」がとても大切なことなのに、取りに来させることや住所を聞くことが私の嫌がることだと店側が思い込んで

「大丈夫ですよ! わざわざ取りに来られなくても、当日口頭で言っていただければわかるようにしておきますので」

と言い張られたら、多分、私は、これから2ヶ月間、気持ちが落ちつかなったはずだ。

 

だからこそ、相手が何を求めているだろうか? と気持ちを読み取る力が大切なんだなって、たかが、紅白ひよ子を66個注文しに行っただけだけど、改めて、考えることができてよかった!