涙と笑顔のあいだ

HSC(ひといちばい敏感な子)高1ひとりっ子男子(2024年4月現在)の子育てを通し成長させてもらいながら、日常のモヤモヤの純度を上げるべく綴る50代ライターのブログ

共感できる文章の心地よさゆえに、流してしまいそうになること〜ふみサロエッセイ〜

2020年8月に入会した、会員制の文章執筆サロン「ふみサロ」の合評会に久しぶりに参加しました。

 

community.camp-fire.jp

 

ここでは課題本を読んで、エッセイを書き、月に一回会員が集まって合評会を行います。

 

今月の課題本は「幸せの探し方『ありがとう』の言葉でつくる幸せな毎日」ハートカウンセラー kokko(こっこ)・著でした。

 

kokkoさんはふみサロのメンバーの方です。

 

幸せの探し方: 「ありがとう」の言葉でつくる幸せな毎日 (MyISBN - デザインエッグ社) | ハートカウンセラーkokko |本 | 通販 | Amazon

 

こちらが、私が書いたエッセイです。

合評会でいただいたアドバイスを元に、加筆修正しました。

 

読んでいただけたら嬉しいです。

 

 

「共感できる文章の心地よさゆえに、流してしまいそうになること」

 

「ありがとうは言えているな」

書籍「幸せの探し方〜「ありがとう」の言葉でつくる幸せな毎日〜」を読み始めてすぐに心地よさを感じ始めた。

 

著者のkokkoさんの紡ぐ言葉がスルスルと心に入ってくる。考え方がとても自分に似ていることが嬉しい。

その通りだ。私も「ありがとう」は大事だと思うし、言っている。

大きな疑問も引っ掛かりもなく読み進められた。

いいなと思ったところは線を引き、付箋をつけていった。

 

しかし、読み終わって、付箋がついているところに戻って行って、何についてエッセイを書こうかなと思ってハッと気づいた。

そこには「できている」こともあるけれど「知っているだけ」のものもあったからだ。

 

その一つが「無財の七施」だった。

この言葉を初めて聞いたのは、5年前、知り合いのお坊さんからだった。

 

「お金がなくても物がなくてもこの【無財の七施】を心がけて生きることで、まわりに幸せを与えることができ、また自分自身も幸せに生きられるようになる」

 

まさにkokkoさんが書かれていることを言われた記憶が蘇る。

 

そのお坊さんとは、ある学びの講座で知り合った。

講師でもおかしくない彼と一緒に学ぶことに、少し戸惑っていたっけ。

月に1回飛行機に乗って九州から東京へ学びに来ていて、会うといつも笑顔で接してくれた。

書き始めたばかりの私の子育てのブログを読んでくれて、とっても素敵だと褒めてくれた。そして、いつか私の子育てのエピソードに合わせて仏教の言葉を載せたような本ができたらいいねと言ってくださったことを覚えている。

そうして、一緒に学び終わってから約3ヶ月後、彼は亡くなられた。満身創痍で学びに来ていたのだと知ったのは、亡くなる少し前のことだった。

 

彼から教わった【無財の七施】を私はどれだけできているだろう。

 

kokkoさんの言葉は、自分の持っているそれに近く心地よかったけれど、心に近い言葉を聞いた時にこそ、心地よさゆえに流してしまいそうになることがある。

そんな時は、知っているかではなく、できているかという視点で再点検する習慣を持ちたいなと思う。

 

※800字エッセイのため詳細書けなかったのですが無財の七施はこちらです。

 


無財の七施

1.眼施(げんせ)優しくあたたかい眼差しで人に接すること

2.和顔悦色施(わげんえっしょくせ)明るく優しい笑顔で人に接すること

3.言辞施(ごんじせ)心からの優しい言葉をかけるよう務めること

4.身施(しんせ)肉体を使って人のため、社会のために働くこと

5.心施(しんせ)心からの感謝の言葉を述べるようにする、思いやりを持つこと

6.床座施(しょうざせ)場所や席を譲り合う親切のこと

7.房舎施(ぼうしゃせ)訪ねてくる人があれば一宿一飯の施しを与え、労をねぎらうこと