最近、息子が、何かと不安がって、
毎朝送り出している玄関先で泣くので、
目をこすりながら行く姿を
見送る日が続いていました。
ところが、
学校から帰ってきて、
「あれ、大丈夫だった?」
と私が聞くと、
「何のこと?」
てな感じで、
ケロッとしていることが多いのです。
しかし、
親としては、
朝からヤキモキします
まだ息子が幼稚園に通っている頃、
やはり、幼稚園の下駄箱や教室の前で、
泣いて泣いて、
なかなか私から離れてくれない毎日でした
ある時、
いつものように、
後ろ髪を引かれながらも、
泣き続ける息子を
どうにか担任の先生にお願いした
帰り際、
幼稚園の門のところにいた
ベテランの先生に、
「今日も相変わらず泣いています。
いつになったら泣かなくなるんでしょうか?
小学校に行ったら、泣かなくなるんでしょうか?」
と愚痴まじりに相談したことがありました
すると、
「泣く子は、泣くでしょうね」
と言われ、えーって思いました
心のどこかで、
泣かなくなるって言ってほしかったんだと思います
そして、
「まだ、5歳ですよ。いいじゃないですか~」
と言ってくださいました。
実は、私も、それまでは、
息子の涙にはわりと肯定的で、
泣いて気持ちの切り替えができるのなら、
まだ泣いたっていいんじゃないかなぁ……
と思っていたのですが、
幼稚園には、
「男は泣かない」って厳しい先生もいて、
だんだん、周りに泣き続ける子が少なくなってくると、
肩身も狭くなり、
親として、泣かせないようにしなくちゃって
焦りもあったので、
泣いたっていいって、言ってもらって
ホッとした気持ちもありました
でも、心配……
ずーっと泣いていたら……
「お母さんの心配な気持ちはわかりますが、
もうね、幼稚園に預けたら、ユウトくんのことは、
忘れて過ごす方がいいですよ。
小学校に行ったら、もっと見えなくなることが増える。
心配し続けたらきりがない」
「……はい。そうですよね……」
「おかあさん、ユウトくんの人生なんですよ。
お母さんの人生じゃない。
だから、信じてあげて、後ろから見守る。
応援してあげるしかないんですよ。
大きくなればなるほど」
ガツンとやられた思いでした
門のところで涙が止まりませんでした
今でも、
息子のことが、
心配で心配で仕方ない時に、
この先生の言葉を思いだします
言われた直後はショックだったれど、
もっともで、私に必要な、大切なメッセージです
現在の息子も、
よく泣きますが、
その一回一回
ひとつひとつに
理由はあります。
最近、わかったことがあります。
一緒に通っている
お友だちのママを通して知ったのですが、
私と別れて玄関先を出発してから、
息子は、しばらく泣いてはいるけれども、
学校までの道のりの約5分の間に
泣き止むそうです
学校に入ってまで泣いていることは
あまりないそうです
息子に、聞いたところ、
私と別れた後に、
「あーあ、もう家を出ちゃった。チェッ」
と心の中で舌打ちをするそうです。
そして、
「やるしかない」
と行く道々で覚悟をするそうです
そして、
実際にやってみると、
想像よりはだいたいは
問題なくできるそうです
こうしてみると、
ひとつひとつ経験を積みながら、
少しずつ少しずつ強くなってきているんだなと
感じます。
まさに、らせん状の成長です
私自身、息子に泣かれることには、
いつまでたっても慣れず、
泣かれると、胸が痛みますが、
それでも、泣かれてしまうと
なかなか幼稚園を後にできなかったころに比べれば、
思い切って背中を押せることが増えたように思えます
親子ともども
周りのあたたかさに見守られ
支えられて
少しずつ少しずつ成長できているんだな
ありがたいなと思います(*^_^*)