『朝令暮改』は、“善”か? “悪”か?
『朝令暮改』と聞いて、どんなイメージが湧くだろうか?
『朝令暮改』の意味は、“命令や政令などが頻繁に変更されて、一定しないこと”だ。
朝出した命令が夕方にはもう改められるという意味があり、「朝あしたに令れいして暮くれに改あらたむ」と訓読らしい。
私は、最近まで、あまりいいイメージを持っていなかった。
困惑かつ不安の種だから……。
決められたことを守ることが得意なので、逆に言えば、はっきり決められていないと、困るのだ。
長い間、働いていた職場も、比較的、堅い文化だったので、「決まり」が絶対だった代わりに、はっきり決められていたので、安心して取り組めた。
今思えば、私の気質に合っていたのだ。
そこを離れてから、世の中のものの全てが、きっちりはっきり決まっているわけではないと知ったけれど、それでも、大部分の物事は、決まっていることをよしとする流れであるとも思っていた。
ところが……、今、夢中になっている、ライティングを通じて、クリエイティブな世界を垣間見ると、必ずしも、きっちりはっきり決まっていることが「正義」ではないのだと知った。
Aという形に決まっていたとしても、やっぱり、Bの方が面白いということになったら、惜しみなくAを捨てて、Bにする。もし、もっと面白いCが思いついたら、Cになることだってありうる。
前例なんて、関係なく、進化に向かって挑戦し続ける!
失敗を恐れず、進み続ける!
大きな組織の中では、『朝令暮改』は悪かもしれないが、それを、善とした時、新しい風が吹くような気がする。
長い間、信じてきたものが、必ずしも、絶対ではないと知った時、衝撃を受けたけれど、打ちひしがれるのではなく、視野が広がったと喜びたい。
少なくとも、個人レベルの『朝令暮改』は大いにやってしまおうと思う。
ただし、自分自身が拒否しない程度にだけど(^_^;)