涙と笑顔のあいだ

HSC(ひといちばい敏感な子)中1ひとりっ子男子の子育てを通し成長させてもらいながら、日常のモヤモヤの純度を上げるべく綴る40代主婦のブログ

息子の友だち問題〜解決への一歩〜

前回ブログを書いてから、一週間以上経ってしまった(^^;;

その時に書いた「息子の友だち問題」に、進展があった。

「息子の友だち問題」は、こちら↓

tearsmile24.hatenablog.co 

私なりに考えてみるよ、と言った手前考えてみたけれど、これという答えはすぐには出なかった。

先生に相談してみたら、と咄嗟に言ってしまったけれど、先生が上手いことやってくれたらありがたいなって他力本願のような気持ちが、自分の中にあることに気づいて、ちょっと後ろめたく思った。

Bくんが孤立するのは避けたいけれど、かと言って、息子に「つらくてもずっと我慢して話を聞いた方が良い」とも言いたくない。

「『そんなことも知らないの?』って言われたら悲しい気持ちになるから言わないで、って言うのは?」

と私が言ったとき

「本人に言いにくいから、先生に相談してみる」

って息子は言ったけれど、今までも

「やめろよ」

「いい加減にしろよ」

って息子が怒りながらBくんに言っているのは聞いたことがあった。

BくんはBくんで、息子のそういった言い方が気に入らなくて

「うるせーな」

とか言い返していた感じだったから、ある意味、「ストレスを感じている」という息子の状態とか真意はそう簡単には伝わらないのかもしれないと思った。

 

「先生に相談してみる」と言ったものの、「今日じゃなくってもいいかな?」と言っていたから、きっとその日はモヤモヤしたまま帰ってくるんだろうなって思っていた。

 

ところが、である。

 

「ただいま……」

息子の声は明らかに疲れ果てているように聞こえた。

これから、スイミングスクールに行くというのに、5、6時間目に学校の水泳の授業があったのだから無理もない。

5、6時間目というと午後1時から3時くらいに学校のプールに入り、また夕方5時から6時までスイミングスクールで泳ぐスケジュール。

気の毒だなっていう思いはあった。

だけど、今までの曜日のコーチが苦手なタイプだったことから曜日を変えたばかりだったし、変えた途端に、同じ曜日の5、6時間目に水泳の授業があると知ったのでどうしようもなかった。

どうにかこの夏は乗り切って欲しい気持ちが強かった。

この時は、息子が、先生にBくんの話をしたかどうかについては正直関心がなかった。

ただ「雨が降りそうだったのに天気がもち、学校のプールがあったこと」を恨めしく思いつつ、疲れているのはわかるがどうにか息子をスイミングスクールに連れて行くのだ! という思いしか頭になかった。

 

「行きたくない」

「うん。気持ちはわかる」

「行きたくない」

「疲れただろうなってことはわかってる」

言葉ではわかっていると言いつつ、行動は全く息子に共感していないとわかりながらも、私も意地になっていた。

とりあえず、おやつを出し、準備を始める時間まではゲームをやってもいいということにし、できるだけ息子が気分良く過ごせるようにしつつ、どうにか、水着に着替えるように誘導し、外に連れ出した。

「本当に行きたくない」

スクールに向かう途中涙目になって何度かそう言ってたけれど、連れて行きさえすればどうにかなると思っていた。

しかし、あともう少しでスクールに着くというところで

「今日、先生に話をしたんだ」

と、息子が呟いた。

「え? そうなの? それで?」

「内容については今は言いたくない」

「そう」

「今日、本当に行きたくないんだ。いろいろありすぎて、いろんなことが重なって、本当に疲れているんだ。すごく眠いんだ」

私は、そう言われて、ようやくハッとした。

このまま泳がせても、むしろ危ないかもしれない。

危ないというのは、体力的に難しいというものと同時に、親子関係も崩れてしまうような気がした。

「わかった。やっぱり、今日は休もう。帰ろう」

スクールの入っているビルの入り口に入ったところで、私は我に返ってそう言った。

 

ビルを出たところにあるベンチに腰掛けて、「行こうと思ってスクールに向かっていたけれど、途中で急に具合が悪くなってしまったので、直前で申し訳ないけれど休みます」という電話をスクールに入れた。

 

息子は、

「ごめんなさい。ありがとう」

そう言ってホッとした顔をしていた。

「お母さんこそ、ごめん。疲れているのはわかっていたんだけど、行ってほしい気持ちが強かったんだ。最近何かとスイミング休みがちだったから。だけど、いろいろ重なってつらかったんだね。すぐに、休んでいいよって言ってあげられなくてごめん」

「うん」

もう少しでちぎれそうになっていた親子の絆が繋がった気がした。

「帰ろう」

「うん」

 

帰りの息子の足取りは、行きよりも元気になっていたようだった。

旦那にも、今日、いろいろあって息子のスイミングを休ませたよ、というLINEを送った。

旦那の返信の文面から体調を心配している気持ちが伝わってきた。

だから「『あるある』で、休むことが決まったら元気になったようだよ」と書いたら、「あるあるだね(笑)」というような返事が帰ってきたので、よかった。

 あまりにも元気になったので、私は「これだったら行けたんじゃね?」ってちょっと思ったけれど、口には出さずに飲み込んだ。

 

「で、先生になんて言ったの? いつ?」

スイミング問題が一応の結末を迎えたので、私の関心は「息子の友だち問題」に急に移った。

「家に着いたら話す」

「わかった」

 

家に着いて、私が布団を敷くと、息子はその上にゴロッと横になった。

疲れからか少し涙ぐんでいるみたいだったけど、やはり気になったので

「で、先生になんて言ったの?」

って聞いてみたら、話してくれた。

 

話を要約すると(うまく要約できるか不安だけど(^^;;)こんな感じだ。

息子は、この日の中休みに、先生に「話があるんですけど……」と申し出たらしい。

その時、側にBくんが居たので「先生と二人で話したいから」と言って席を外してもらったそうだ。

中休みの20分間を使って、息子は先生に、「Bくんのことを嫌いというわけではないのだけれど、煩わしく感じてしまうことがある。最近は頻繁に。」と言ったそうだ。

昨年のクラスでもBくんと息子は一緒のクラスだったけれど、その時は、Bくんの話を聞いてあげる人が数人いたから、話される対象が分散して息子の「Bくんの話を聞く」キャパは許容範囲だったんだけど、今は、Bくんの話を聞いてあげる人が自分しかいなくて、息子の話は聞いてくれないまま、Bくんが、ずっと自分の話を「聞いて聞いて」という感じで話しかけられるのがとても負担になっていてストレスを感じている、と話したそうだ。

それに加え、前に、「やめてほしい」と言ったことに対して「わかった。もうしない」と反省していたはずが、なんども繰り返すこともいやだと話したそうだ。

先生は息子の話を聞いて、わかった、Bくんに話をしてみて、またどうなったか話すね、と言ってくれて、息子は大分スッキリしたようだった。

 

そのあと、(これは、学校行事に行った時に先生に会って聞いた話だけれど)、昼休みに、Bくんが「さっき僕のことを話していたんですよね?」と先生に聞いてきたので、先生は、息子から聞いた話を話したそうだ。

すると、Bくんは「わかりました」と言ったらしい。

その様子を息子は見ていて、帰り際に下駄箱のところで

「先生に聞いたと思うけど、俺の気持ちはそういうことだから、明日から頼むね」

と言って

「わかった」

とBくんが言ってその日は終わったらしかった。

 

「そうだったんだね」

息子の話を一通り聞いて、ああ、これもあって、水泳の授業もあって疲れ果ててしまったんだなってようやく心から息子の疲れの原因に納得した。

 

で、翌日、Bくんは少し自分の話を控えていたらしい。

で、その後、土日があって、週明けは……また元に戻ったらしいのだけど(^^;;

「元に戻ってしまったようだけど、大丈夫なの?」

って気になって聞いたら、息子は頷いた。

「先生に話して少しスッキリしたから、今は大丈夫」

「そうか……」

 

ということで、根本的には実は何も解決していないのだけど、息子は、穏やかさを取り戻しているから、様子見という状態だ。

 

何も変わっていないようだけど、今回のことで、感じたことや気づいたことがあった。

 

私が嬉しかったのは、担任の先生が、Bくんに

「〇〇さん(息子のこと)は、Bさんとこれからも仲良くやっていきたいから悩んでいることがあると相談してきた」

と言ってくれたことだ。

それに

「Bさんは息子さんのことを大好きみたいなんですよ」

と私にも話してくれたのだ。

 

ある意味、今回のことは揉め事なんだけど、そういった、「罪を憎んで人を憎まず」じゃないけど、ただ文句を言い合う感じじゃなくて、「うまくいくにはどうしたらいいか?」と言った建設的な話ができたことはよかったんじゃないかと思っている。

 

担任の先生は、新任の先生でとても若い。

若いから、少し頼りがいがないかな? なんて心配したことを申し訳なく思っている。

若いからとかベテランだからではなくて、その人の人柄とか人間性とかが出るものだなと改めて思った。

 

昨日も、息子は、Bくんと我が家で遊んだ。

息子が遊ぼうと声をかけたらしかった。

楽しそうだった。

「ムカつくこともあったけど、わからないことを教えてくれて嬉しかった」

と言っていた。

 

嫌いとか、いやだとか、喧嘩したとか聞くとヒヤッとするけど、子どもは子どもの世界で揉まれながら学んでいくんだなって学ばせてもらった。

 

もしかすると、今回はレアケースで、いつもうまくいくとは限らないけれど、本人たちで解決できない時は、先生の力も借りながら、お互いが成長できたらいいなと思った。感謝。