我が家のベランダから見える街路樹が、今日伐り倒されました。
一週間くらい前に「このケヤキは残念ながら枯れてしまいました。よって伐採作業を行います……」とその木に張り紙がつけられていました。
そのケヤキがあるために、南向きなのに午前中しか日が当たらないということもありましたが、逆にそのおかげで夏は木陰になり涼しかったのです。
何より、そこに木があること自体に癒されていました。
しかし、一年くらい前だったか、時期は定かではないのですが、木の根元にオレンジ色の液体が流れていたのです。
当時なんだかわからなかったので、ちょっと気持ちが悪いなと思うばかりでしたが、調べてみたら「樹液酵母」をいうものでした。
「樹液酵母」とは、樹木の切り株や樹幹の傷などから流れ出た樹液に天然の酵母が繁殖して発酵し、そこに赤カビが付着して繁殖したものらしいのです。
それ以外の変化としては、まだ暑い時期から葉っぱが落ちてしまっていました。
暑すぎたからかな? と思っていたのですが、同じように植えてある数本のケヤキはまだ葉っぱをつけたままでした。
うーん。なんかおかしい。
確かにそう思っていましたが、「残念ながら枯れてしまいました」という文字を見て、やはりそうなのかとちょっとだけ寂しく思いました。
何かの病気だったのかな? 私が都とか区とかに「樹液酵母」を見たときにお知らせしていたら、回復することができたのかしらと考えるとちょっと胸が痛いです。
ただ、木が1本伐られただけなのですが、木が伐られるってなんかとても寂しいものですね。
去年の夏の台風で、近くの公園の大木が折れてしまい安全のために伐り倒されてしまった時も寂しかったのですが、今回は、毎日眺めている風景から木がなくなってしまうので、それ以上に切なく感じます。
今日の午後予定通り業者の人が来て、木を伐っていきました。
上の方の枝から順番に切っていって最後に幹を伐っていました。
2人くらいで間に合うと思っていたら、5人くらい来て作業していました。
安全確保とかも仕事ですから、人手は必要なのですよね、きっと。
けれども、思ったよりも高い位置で伐られ、残された切り株の高さは1mくらいあります。
根っこからごっそり掘り起こされるのかと思っていました。
このままなのかな?
それとも後日抜根するのかしら?
詳しくはわからないのですが、しばらくはその切り株が景色の中にあると思います。
現在の家に引っ越してきてから、まもなく6年が経ちます。
何も語らなくても、ケヤキは街路樹でありながらも、我が家と一緒にあった気がします。
無言で守ってくれていたように思うのは、今少し感傷的になっているからかもしれません。
木につけられていた張り紙の「残念ながら……」と書かれた行政の方の文章に温度を感じ、少し気持ちが救われる思いです。
「ありがとう」と「お疲れ様でした」という気持ちであるということを、今日のブログに記しておきたいと思います。