昨日の午後、家族で近所のショッピングセンターに買い物に行った時に、息子の具合が悪くなった。
最初「眠い」と言って、その後「気持ちが悪い」と言ってトイレで嘔吐した。
急遽買い物をしないまま帰宅することにした。
歩いてきたので、帰りも歩くしかなくて気の毒だったけれど、嘔吐して少し楽になったと言うのでゆっくりと歩いてどうにか家に戻った。
熱を測ると36.8度。
平熱の範囲内ではあるけれど、最近体温が低めである息子にとっては微熱とも言える。
とりあえず布団を敷いて横にならせると、みるみるうちに顔が赤くなった。
30分後くらいにもう一度測ると、38度! これは、大変だ!
頭の中を「インフルエンザ」という言葉が巡った。
いよいよ我が家にも到来したのか?
ひと月前くらいからインフルエンザが流行って、息子のクラスも学級閉鎖になった。
一緒に登校している友だちが複数インフルエンザになって、息子が連絡帳をそれぞれの自宅を回って届けたこともあった。
「ユウくんは元気でよかったね。水泳やってるからかな?」
なんて言われて悪い気はしていなくて、このままこの冬が過ぎればいいなと思っていたのに……。
正直残念だった。でも仕方ない。発熱は事実だ。認めるしかない。
ああ、後、あれのキャンセルをしないといけない。
乳がん検診の予約が今日入っていたのだ。2ヶ月前から予約していたし、年度末までに予約を入れ直さないといけないのでちょっと困った。
しかし、息子の急病だもの仕方がない。
当日になるができるだけ早く電話をして日にちを変更してもらおうと気持ちを落ち着けた。
夜、息子が真っ赤な顔をしたまま何かに耐えているようだった。
「どこか痛む?」
「大丈夫」
「そう」
さっきまで頭が痛い。背中が痛いと言っていたんだけどな。
気になりながらも変に追求するのもどうかと思っていたら、目に涙を浮かべ始めた。
どうやら、具合が悪くなってしまったこと自体や、明日学校で「2分の1成人式」の練習があるのにそれに参加できないことがつらくなってしまったようだった。
「わかるよ。お母さんも、熱が出たり具合悪くなると悲しくなるよね。学校休むのもつらいよね。でも大丈夫だよ」
そうだ。子どもの頃、私も熱が出るとなぜかとても悲しくなっていた。
どうして具合が悪くなってしまったんだろうって思って、なんとも言えない不安に包まれたっけ。
大人になってから滅多に熱を出さないけれど、大人になっても熱を出した時には同じように不安と焦りを感じる。
生真面目なところは似てしまったようだ。
「大丈夫だよ」
根拠はないけれどそう言って抱きしめたら、息子の気持ちは少し落ち着いたようだった。
朝になって熱を測ったら、まだ38.7度あった。
今日は、学校を休もう。小児科に行ってインフルエンザかどうかの検査もしよう。
お友だちに持って行ってもらう連絡帳を書いたり、自分の乳がんの検診の日にちの変更の電話をしたり様々忙しかったけれど、どうにか朝の小児科の予約が取れたので息子を連れて行ってきた。
インフルエンザの検査は「陰性」だった。
お腹の風邪かあるいはアデノウィルスではないだろうか? という見立てだった。
熱が下がってご飯を普通に食べられるようになったら学校に行っていいと言われて、小児科を後にした。
旦那の会社は、家族がインフルエンザに罹患した場合休まないといけない規定がある。
家に帰ると、午前半休を取っていた旦那が、洗濯物を干しておいてくれた。
ありがたかった。
熱を測ると37度に落ち着いていた。
食欲もあるようだ。
うどんを茹でて食べてもらった。
今は平熱に落ち着いている。
少し元気になってきて「暇だ」というので、一緒に本を読んだ。
部屋に1人だと寂しいというので、息子の布団の横にアウトドアで使うテーブルを出して、そこで本を読んだり書き物をして過ごした。
息子が冗談を言ったり、笑う姿がいつもにも増して嬉しい。
このまま回復してくれたらいいなと思う。