秋になったので、そろそろ息子にも長ズボンが必要と思って、去年まで履いていたのは、まだ履けるかな? と、試してみたのだけれど、もうきつくて履けなかった。
同じ形のワンサイズ大きいのを買えばいいかと思ったら、お腹周りの肉付きがよくなっていて、それも小さく、実際の身長よりもだいぶ大きなサイズを買うことになった。
よって、スボンの丈が長すぎる……。
むむむ……。
私は、裁縫が得意ではないので、アイロンでできる裾上げテープを百円均一のお店で買ってみた。
しかし、なるべく、長さを切らずに仮止めし、身長が伸びるとともに、丈も長くしていきたかったので、裾上げテープでは、難しく感じた。
うむー、あーやるしかないか!
あー、あれをー!
そう、裾上げ。
私の母は、裁縫が得意で、若い頃、服飾のデザイン学校に通っていたそうだ。
私が、小さい時は、たくさん洋服や小物も縫ってくれた。
買ったみたいに、いや、既製品よりも丁寧で、とても上手だった。
裁縫が得意な母からすると、私のおぼつかない手元は、心配だったのだろう。
私の手元を覗き込むように、大丈夫かな? という目でみられると、
「じゃあ、やってくれる?」
って、ついお願いしてしまい、私の腕を磨く機会もあまりなかった。
結婚してからも、毎回ではないけれど、難しいことはお願いしてしまっていた。
あまちゃんである。
しかし、今は、母は、目が悪くなってしまって、もう針仕事は、難しいらしい。
遊びに来た時に頼むわけにもいかず、しぶしぶ、自分で、まつり縫いすることにした。
まあ、学校の家庭科でも習ったし、できなくはない。
しかし、素晴らしい出来ではない。
まあ、いいか、止まっていれば。
幸い、息子は、そんなに出来について、うるさくはない。
走っている時に、裾が長くならなければいいと思っていると思う。
不器用だけど、頑張ったことがまずは大事かな。
ズボン一本はどうにかできて、息子も、まあ、合格点をくれた。
洗い替えのもう一本としないといけない。
あー、ちょっと、憂鬱。
だけど、母として、やろう。
まつり縫いを。
好きな音楽でも聴きながら。