息子は小3だけど、親としてまだ慣れないことがある。
それは、息子の友達を家に呼ぶこと。
頻繁ではないけれど、時々、息子の友達を家に呼ぶようになって、少しずつは慣れてきたけれど、未だに、子供達が家で遊んでいるときの、「その家の保護者」としての所作の正解がよくわからない。
息子に他のママはどうしているのか聞いてみたら
「ママはいたけれど、仕事していたみたい」
とか
「一緒に遊んでくれた」
とか様々だった。
必ずしも、全員の子の家が、お友達を招くことがOKな家でもなく、人の家ばかり訪ね歩いている子もいるらしいし、その子は、誰の家に行ったのかも親には言っていないように思える。
だから、「その家の保護者」の所作の正解はないんだということには、薄々気づいてきた。
それでも、私なりのスタンスとして、子供達が来る前に、掃除機をかけておきたいのと、トイレ掃除をしておきたいという思いがある。
それに、一緒の遊びに参加しないまでも、とりあえず、何かあった時には対応できるように、「どうしても今日書かないといけない記事」などに集中したいときは、ご遠慮願いたいと思う。
そんなわけで、昨日は、
「うちで遊んでいい?」
と息子に聞かれたけれど、断った。
一度は引き下がったものの、他の子の家もダメだったらしく、その後も、何度も
「どうしてもダメ?」
と聞かれた。
「申し訳ないけど、今日は、どうしてもダメ」
仕事で疲れていたし、集中してやりたいこともあった。
掃除機もかけていなければ、トイレも掃除していなかったので、断り続けた。
「宿題やるだけでも?」
「玄関に入るだけは?」
そう聞かれて、私は、イライラしてきた。
多分、OKしない自分を責められた気がしたからだと思う。
「玄関に入ったら、なし崩し的に、OKすることになっちゃうからダメだよ!」
とうとう声を荒げてしまった。
すると、
「なし崩し的って何だよ!」
と息子もイライラしながら、聞いていた。
「とにかく、今日はダメなんだよ。いいときはいいっていうからさ。今日は、本当に勘弁してください」
泣きそうになりながら、私が言うと、息子は、しょんぼりしながら、玄関を出て行った。
しばらくして、私の気持ちが落ち着いたら、色々な思いが溢れてきた。
本当に玄関だけでもいいなら、家にあげてあげれば良かったのかな?
畳一畳分くらいの玄関の廊下に子供が4人ひしめきあっているのに、自分だけ、リビングで、パソコンを広げて作業しているのが嫌だったのは、私の方だったのかもしれない。
ぎゅうぎゅうにひしめき合わせることよりも、絶対に家にあげないことの方が、冷たかったのかな……。
そうやって色々考えてしまって、自己嫌悪に陥った後に、
「でも、そのときは、そうするしか思い浮かばなかったし、いいんだよ!」
ようやく自分に許可をおろして、気持ちが落ち着いた。
昔のことを思い出してみると、自分が子供の時にお邪魔した家の全てが、いつも片付いていたわけじゃない。
子供心に、あんまり片付いていないなとか、狭いなとか色々思ったけれど、それでも、家に自分のことを受け入れてくれたことは、とても嬉しかった気がする。
できることなら、万全の体制と思いで、息子の友達を受け入れたいけれど、時には、
「おばちゃん、やることあるから、何にもできないけど、良かったら、どうぞ」
ってなもので、自分は、自分のことをやりながら、悠々と、家の中で、子供を遊ばせてあげるのもいいのかもしれないと思えてきた。
今日こそ、本当に「今日中に書いておきたい記事」があって、万全ではないけれど、もしも、
「うちで遊んでいい?」
って聞かれたら、
「いいよ」
って言えるように、掃除機だけはかけておいた。
しかしながら、そんな日に限って、息子は、普通に帰ってきた。
ちょっと拍子抜けだけれど、それならそれで、やりたいことに専念しよう!
だけど、やっぱり、ちょっと笑えた。