涙と笑顔のあいだ

HSC(ひといちばい敏感な子)中1ひとりっ子男子の子育てを通し成長させてもらいながら、日常のモヤモヤの純度を上げるべく綴る40代主婦のブログ

一年前の旦那と私

「ああ、一年前の今日は、面接に行ってたな」

旦那の実家のお墓参りに行く途中に、旦那が、ボソッと言った。
「そっかぁ。例の言葉は、もう言われた後?」
「いや、まだ。一年前の10日後に言われたんだ」
一年前の10日後に、旦那は、前の会社のボスから、いわゆる戦力外通告をされた。

本来真面目で、人望もある旦那だけど、声が大きくて、自己中心的な人が重んじられる社風の中で、どんどん元気をなくして行った。

4年間頑張り、旦那の本来の穏やかさと引き換えに、自分を変えようと努力したけれど、だんだん嫌な自分になって行くのも辛くなり、精神的に追い詰められ、密かに転職活動を始めていた。
仕事と、転職活動の両立は難しいようで、その姿もキツそうだった。
そんな中の、戦力外通告
告げられた直後は、落ち込んでいたけれど、一方で、年末まで猶予をもらい、公然と転職活動ができるから、ホッとしているようにも見えた。

今、新しい会社に転職して、今までの経験を買われて、信頼されて頑張っている。
もちろん、大変なこともあるみたいだけど、一年前よりは、私も、穏やかな気持ちで応援できている!

前の会社の人達に対して、私は本人でもないのに、当時は、相当の怒りの感情があった。
未だに、いい感情を持ちにくい。

だけど、ある意味で、ボスに感謝している部分もある。
なぜなら、決して能力がないのではなく、自分がここに合わないだけと判断して、自ら去ることは、真面目で責任感の強い気質の人にとって、とても難しいことだからだ。
ましてや、自分が抜けることで、空く穴が気になり、暴言を吐かれながらも、その後の運営を考えてしまう場合もある。
だからこそ、ボスの責任と判断で、旦那を手放してくれて、解放してくれて、よかった! ありがとう! の気持ちも生まれたのだ。

人生はいいことばかりでなく、まさかの出来事が溢れている。
一年前の私も、今の自身の変化は想像できなかった。

年齢を重ねることの喜びの一つに、何か問題が起こった時、結果や、流れを予測することのできる経験値と、たいへんでもどうにかなったという経験値が増えることがある。

私にも、少しずつ増えてきた。
これから、ますます増えるだろう。

それが楽しみだと思たら、人生はもっと生きやすくなるな!

そんなことを、ふと、思った。