「人の話をきちんと聞きましょう!」
私たちは、そうやって育ってきました。
それは、とても重要なこととされてきましたが、ひょっとして、それこそが間違いだったのではないかと、ふと思いました。
もちろん、何かするにおいて、説明を聞くことはとても重要だし、仕事においても正確に相手の言っていることを理解しなければならないと思います。
だけど、言葉にはおそらく賞味期限、あるいは、消費期限があって、いつまでも
「あの人がそう言ったから……」
と大事にしすぎると、気がついたら、手の中で腐っていたということがあるのではないかと思ったのです。
「前にこう言ったよね?」
と聞いたら
「え? そんなこと言ったっけ?」
と言われることって結構ありませんか?
大好きな大切な人の言葉だからこそ、大事にして、信じていても、その人の気まぐれだったり、思いつきだったりすることもあるかもしれません。
本気で言ってたとしても、それは過去のその人の言葉であって、今もそうだとは限りません。
こんなことを言っている私だって、息子に
「お母さん、前にそう言ってた」
と言われても思い出せないこともあります。
「そうだっけ? ごめん、忘れた……」
私自身は、母が言った言葉を長い間大事にしすぎて
「そうだっけ? ごめん、忘れた……」
「そんなこと言ったっけ? そんな風には思っていなかったはずだけど……」
と言われたとき、裏切られたとさえ思ったこともありました。
だけど、自分だって、どんどん変化しているわけだから、お互いさまなんだなって、ようやくわかりました。
これからも、できるだけ、人の話は、正確に受け取りたいと思うけれど、それと同時に、変わる可能性もあるんだということを小脇に抱えておこうと思います(^-^)