涙と笑顔のあいだ

HSC(ひといちばい敏感な子)中1ひとりっ子男子の子育てを通し成長させてもらいながら、日常のモヤモヤの純度を上げるべく綴る40代主婦のブログ

手持ちの資料をクラスのみんなに紹介したい息子の気持ち

今日、ヒヤリとした。

もしかして、息子の成長の芽を摘んでいるのは、私なのかもしれないと思ったからだ。

 

「これカラーコピーして! 学校に持って行きたいから!」

昨夜、息子にそう言われた。

「え? また?」

「だって、これって役に立ちそうだし、みんなに紹介したい」

「うーん。わかったよ」

渋々、私は、家のプリンターのコピー機能を使って、通信教育のテキストをコピーした。

社会のページの、色々な生活用品の、昔と今の違いの表だった。

f:id:tearsmile24:20180209172120j:image

確かに、手書きのイラストで、わかりやすいし、楽しい絵だった。

でもさ……でも、これって学校に持って行かなくてもいいんじゃないかな?

 

息子が学校に、自分の持っている資料を持って行きたいと言ったのは、これが最初じゃなかった。

初めは、旦那と息子がふたりで行った「昭和館」という靖国神社の近くの資料館でもらってきたパンフレットを、社会の授業に関係がありそうだから持って行きたいと言ったのだ。

お! なんだか、勉強家!

そう、一瞬、思った後で、待てよ? と思った。

これ見よがしに持っていくのはどうなんだろう?

迷惑ではないだろうか?

自慢、というわけではないけれど、どうなんだろう?

なんだか、色々なことを考えてしまって

「やめておいたら?」

そう言ってしまった。

「どうして? いいじゃん、持って行きたいんだよ」

「うーん」

そのやりとりを見ていた旦那が

「いいじゃん、持って行けばいいじゃない」

と言ったところで、多数決により、息子は持って行った。

どうして、頑なに、持って行かない方がいいと自分が思ったのか考えてみたら、せっかく持って行ったのに、もしも、迷惑がられて息子が傷ついたら嫌だなって思ったからだと後で気がついた。

 

学校から帰ってきた息子に聞いたら

「いいね! って言われたけれど、時間がないから、また今度ねって言われた」

と言った。

うーん。これは、体良く断られているのでは?

「また持っていくの?」

「うん。持っていくよ」

「そう」

息子は、先生の言葉を文字通り信じているようだったので、ここは、黙っておいた。

で、次回、また、持って行った。

「どうだった?」

「画面に映してくれたよ」

「え? そう! よかったね!」

どうやらOHP(オーバーヘッドプロジェクターシーター)だかのスライドのようなものに映し出してくれたらしい。

ああ、疑って悪かった。

先生ありがとうございます。

私は、小さく反省し、もうこの件は終わりになると思った。

ところがである。

 

「このページ、コピーして持って行きたい」

息子が言ったのだ。

「えー!」

しかし、まだこの時は、2回くらいは先生も、例え面倒だと思っても、受け入れてくれるかな? と思った。

どうしても、持って行くと聞かなかったので、これっきりだよ! と心の中で思いながら、コピーし渡した。

 

f:id:tearsmile24:20180209172153j:image

 

そして、帰宅後聞いた。

「どうだった?」

「時間がなくて、取り扱ってくれなかった」

「そうか」

残念だけど、仕方ないよね。

きっともう、これで、持って行くと言わないだろうな。

ちょっとホッときた気持ちも生まれた。

しかし……。

 

「これカラーコピーして! 学校に持っていきたいから!」

昨夜、息子にそう言われた。

またか!

この前、扱ってもらえなかったのに、持ってくのか!

でもやはり、どうしてもというので、コピーして持たせた。

 

今日、私は、別件で、小学校にいた。

明日の学校行事を手伝ってくれる地域の方々への、お礼かたがたもてなすための食材を買った後、近隣に新しく病院を立てることになったので、小学校の保護者の意見も聞きたいと言われて集められた会合の、その間の空き時間でのことだった。

同じクラスのママ友と一緒に居て、息子の、その「手持ちの資料をクラスのみんなに紹介するために持っていく件」について話した。

「いやあ、参っちゃうよ。何回もさ、資料持ってこられても先生のリズムもあるからさ、困らせちゃうよね?」

私は、素直にそう言った。

本当に、そう思ったからである。

すると、ママ友は

「いいんじゃない? 何かに興味があって、それを人に見せたいって思うのは悪いことじゃないし、担任のあの先生は、そういうことをちゃんと汲み取ってくれるタイプの人だから、大丈夫と思うよ。いいことなんじゃない?」

「そう……かあ……。ありがとう」

 

先生も、そのママ友も、息子の興味について、肯定的に思ってくれているんだ。

私は、ありがたさを感じるとともに、息子を応援できなかった自分を反省した。

 

考えてみると、私は、息子に対して「人に迷惑をかけないで欲しい」という思いが強い。

それだけではなく、息子の行動に対して、「余計なことはしないで」と思ったりしている。

多分、余計なことをして「傷ついて欲しくない」んだと思う。

 

でもこれって、親の身勝手な思いだし、知らず知らずに息子の人生の邪魔をしたり、成長の芽を摘んでいやしないか? と思った。

そうしたら、怖くなった。

 

今日帰ってきた息子に、資料はどうだったのか? って聞いたら、授業で取り扱ってくれたと言ったので、ホッとした。

 

明らかに、よくないことをしようとしていたら、親として注意するべきだけれど、傷つくのを懸念して、行動を止めようとしていることってないだろうか?

毎回、そう考えることは、難しいかもしれないけれど、時々、思い巡らせてみる必要もあるかもしれない。

 

まだまだ私は親として未熟だ。

 

気がつかせてくれたママ友と先生に感謝したい。