涙と笑顔のあいだ

ひといちばい敏感な小学生ひとりっ子男子の子育てを通し、母として成長させてもらいながら「ライター・小説家」になる夢も諦めない40代主婦のブログ

全てが裏目に出た日

ああ、今日は、良かれと思ってやったことが裏目に出た。

 

裏目に出続けたら、表になるかと思ったら、全部、裏だった。

 

今日は、仕事に行った。

先週の木曜日、息子が学級閉鎖のため、お休みをもらったので、6日ぶりの出勤だった。

仕事の漏れがないように、昨日からメモをしていた。

 

大部分は順調だった。

でも、一つ気がかりなことがあった。

私が仕事をしている2店舗のうちの1店舗の両替が必要だったのに、気がつかなかったのだ。

ああ。

「明日でも大丈夫です」

そうスタッフの方に言ってもらって、そうさせてもらおうと思っていた。

だけど……。

あれ? 明日って、雪が積もって、電車が動かなくなる可能性ないかしら?

もし、息子の学校の先生が電車が動かないからと学校へ来れなかったら、学校が休校になる可能性はないかしら?

そんな風に考えたら、不安になってきた。

 

先週も息子のクラスが学級閉鎖のため突然お休みをもらって迷惑をかけてしまったから、今週はなるべく職場の人に迷惑をかけたくない。

そう思って、スタッフの方に、その旨を話し、1時間延長して、今日のうちに両替をさせてもらっていいか聞いてみた。

そして了承をもらって、雪の中、両替が必要な店舗に移動した。

大変でないと言っては嘘だけれど、明日の心配を考えたら、そんなに苦ではなかった。

まだ、路面が凍ってないだけ、ましだった。

 

お店について、お金を受け取り、銀行に向かった。

ところが……。

あ。両替機が!

そう! 午後3時を過ぎていて、シャッターが閉まり両替機が使えなくなっていた。

参った。

以前、銀行に勤めていたくせになんたる不覚か!

悲しみと絶望に包まれた。

 

「すみません。銀行が閉まっていて両替できませんでした」

「そうですか! だけど、もしかしたら、〇〇銀行の窓口はもう少し遅くまでやってるかもしれません」

「わかりました! 行ってみます」

しかし、そう言った直後、ラインにメッセージがきた!

 

“ひろばが早めに閉まるみたい。4時には返されるみたいだよ!”

ひろばとは、放課後に学校内で夕方まで預かってくれる場所のことで、今日は、午後4時半までいられるはずだった。

しかし、それが雪の影響で、早めに終わるというのだ。

 

参ったな。

すぐに帰らないと。

 

結局、スタッフの方に

「すみません。〇〇銀行に行こうと思ったんですが、息子が早く帰ってくるというので、行けなくなりました」

そう謝って、お金を金庫に戻して、家路を急いだ。

 

ああ、こんなことなら、素直に、退社していればよかったな。

良かれと思ったことが、裏目に出た。

 

駅に着くと、電車の到着が遅れていて、しかもホームに人が溢れていた。

しばらくして電車がホームに入ってきても、ほとんどの人が降りず、それでも、私も含め多くの人が乗り込んだ。

 

うぐっ……。

 

満員電車だった。

こんな満員電車は久しぶりだった。

 

連絡をくれたママ友への連絡もままならず、どうにか、最寄りの駅に着いた。

急いで、なんとか、ママ友へのラインを打って

「4時23分には、帰れるようにするので、息子には、家で待ってるように言ってくれると助かります」

そう伝えた。

 

あとは、転ばないように、帰るだけ。

あ。あれどうしようか……。

気になることがあった。

 

息子には、まだ、キッズケータイスマホを持たせていないので、家のiPadを使った《シェアメモ》という機能を使っていた。

もし遅くなるようなら、そこに打ち込むので、見てね! 少しだけ、家で待っていてね! そう伝えてあった。

だたし、それは、なんの連絡もできない時の苦肉の策という認識が私にはあったので、今日は、ママ友にラインで伝えたので、打ち込まなくてもいいと思ったのだ。

いや、もう少し、余裕があったら、打ち込んでいたかもしれない。

でも、満員電車で、雪道で、一刻も早く帰らないと行けない状況なんだもの、いいよね? 省略しても。

そう信じて、歩いた。

ズンズン歩いた。

 

アパートの共同玄関に着くと、ママ友と息子の声が聞こえた。

あれ?

 

話を聞いたところ、一度、息子は、ママ友と別れ、家に入ったのだけれど、《シェアメモ》の日付の更新がされていないので不安になり、インターホンを押したそうなのだ。

「帰ってくる気配がない」

「でも、駅に着いたって連絡きたから大丈夫だよ」

「……」

みたいなやりとりがあって

「じゃあ、一緒に外で待っていようか?」と出てきてくれたみたいだった。

 

私が帰ってくると、息子は、ブスッとして、家の中に先に入った。

私は、ママ友と息子に申し訳なくて、ああと肩を落とした。

まずは、ママ友に、お礼とお詫びをした。

「急かすようで悪かったね」

優しい彼女は、そう言ってくれて、ありがたかった。

「心細かったみたいなんだ。ギュとしてあげて」

「うん」

 

家に入ると、息子は何事もなかったようにYouTubeを見ていた。

だけど、私は、ぎゅっとして、

「ごめんね」

と言った。

そして、どうして、こうなったのか、理由を話し、私にも事情があったけれど、不安にさせてしまって悪かったことと、おかげで今日も働きに行くことができたお礼を伝えた。

そうしたら、ようやく息子に笑顔が戻りホッとした。

 

本当は、誰にも、迷惑をかけたくなかったし、誰のことも傷つけたくなかった。

だけど、良かれとして変更したことがきっかけとなり、次々と悪い方向へ向かう時もある。

 

なんだか、悲しいし、切なかったけれど、笑って許してくれる周りのみんなに感謝しながら、結果は出せなかったけれど、それなりに頑張った自分を労って、今日もぐっすり眠らせてもらうことにしようと思う。