涙と笑顔のあいだ

ひといちばい敏感な小学生ひとりっ子男子の子育てを通し、母として成長させてもらいながら「ライター・小説家」になる夢も諦めない40代主婦のブログ

土鍋を買い替えに行って、相対的な比較は実にあやふやなものと実感した話

「あれ? この大きさだっけ?」

スーパーマーケットの土鍋売り場で、私は固まった。

しまった。甘かった。

土鍋売り場にくれば、自分が買いたい土鍋の大きさが一目瞭然だと思っていたのだ。

 

我が家には、土鍋はふたつある。

1人用と、確か2~3人用のだったと思う。

結婚した時に、旦那とふたりで食べる用と、旦那の帰りが遅い時に、1人分だけ作り置きできる用に買ったのだ。

10年以上不便はなかったのだけれど、息子が量を食べるようになって、土鍋が小さく感じてきた。

それでも、どうにか使っていたのだけれど、鍋料理をする度に、ああ、もう少し大きければいいのに……と思っていたので、とうとう買い替えることにした。

 

ひと回り大きい土鍋を買おう!

そう思って、売り場に出かけた。

サイズなんて計らなくたって、今の土鍋が何号か調べなくたって、売り場に行けば、大きさはわかると思っていた。

今、使ってるもののサイズは、だいたい感覚でわかるし、それよりワンサイズ大きいのを買えばいいんだ!

 

しかし……。

 

唖然とした。

さっぱり、わからなかったのだ。

売り場には、8号サイズが大量にあって、あとは、9号、10号がひとつずつ、それに、6号とやらがひとつあるだけだった。

はて。

 

我が家にあるのは、どれなんだろう?

6号を手に持ってみた。

これでは絶対ない。

9号でもない。

じゃあ8号?

うーん。なんだかそんな気がする。

7号サイズというのもあるのだろうか?

たまたま売り切れなのかと思ったけれど、7号サイズは、売り場さえなかった。

7号というのは、そもそもないのだろうか?

 

後で考えてみれば、その場で、スマホでググればよかったのだ。

だけど、その時は、7号というサイズはなくて、家にあるのが8号のような気がしてしまったのだ。

だから……ということは……9号を買えばいいのだな、きっと!

そう思ってしまったのだ!

 

レジに行き、9号を買った。

ああ、やはり、ひと回り大きい土鍋は重いなあ。

だけど、今日から、余裕を持って鍋を作ることができる! 嬉しいな!

ワクワクしながら家路を急いだ。

 

だけど、なんか、ちょっとだけ気になった。

だから、家に着くとすぐに食器棚をあけ土鍋を出してみた。

あれ? こんなに小さかったっけ?

 

売り場で見た8号よりも明らかに小さい土鍋を私は手にしていた。

買ってきた、9号の土鍋と並べて、私はため息をついた。

これは……ひと回りどころではない。ふた回り大きい土鍋だったのだ。

 

どうやら、我が家にある土鍋は7号だったらしい。

ああ、8号でよかったのか……。

 

“大は小を兼ねる”

 

途方にくれながらも、私は、都合のいい言葉を見つけた。

そうだ。

小さすぎるよりは、大きすぎる方がきっといい。

 

早速、9号の土鍋を洗って、いつも通りの量の水を入れた。

いつもはなみなみと溢れんばかりに漂う水面が、土鍋の半分くらいの位置で止まっていた。

人参を水から入れ、沸騰すると、悠々と泳いでいた。

まあいいか。

人参が気持ち良さそうだし。

 

「誰かが食べ残したみたいな量だね」

出来上がった鍋を食卓に置くと、息子がそう言った。

「確かに」

 

小さすぎるよりは、大きすぎた方がいいけれど、やはりちょうどいいのが一番いいな。

 

息子がもう少し大きくなって、例えば、ふたり分おかずを食べるようになったら、ちょうどよくなるよな、きっと!

 

しばらくは、大きすぎる土鍋をみて、苦笑するかもしれないけれど……。

 

やはり、相対的な比較は、あやふやなものだ。

だから、今度は、しっかりと客観的な数字をメモして、買い替えに行こうと思う。