今日は、息子を、新たな歯科に連れて行った。
学校から、「歯科健康診断結果のお知らせ」をもらって来たのと、ずっと気になっていたことがあったからだった。
ずっと気になっていたことというのは、息子の「歯並びと噛み合わせ」のことだった。
息子が、いわゆる出っ歯、あるいは、出っ歯になりそうだという話を初めて聞いたのは、3歳くらいの時だったかもしれない。
乳歯が生え揃っても、指しゃぶりをしていたこともあって、保健所の検診で「前突」と書かれたのが最初だった気がする。
母子手帳にその文字を見つけた時は、かなりショックだった。
指しゃぶりは、出っ歯につながる……。
誰からともなく、そう聞いてからハラハラしていたものの、精神安定剤のような指しゃぶりをやめさせることもつらくて、ジリジリしながら、様子を見ていた。
4歳になる直前に
「指しゃぶりをすると気持ちが落ち着くのかもしれないけれど、もうすぐ4歳だし、そろそろやめない?」
正確な言葉は覚えていないけれど、息子を、どうにか説得しようと、初めて、ちゃんと向き合って提案したんだと思う。
すると、意外にもあっさり
「うん。わかった。4歳になったらやめる」
そう息子は言ったのだ。
約束はしたものの、誕生日の前日もしゃぶっていたから、本当にやめるんだろうか? と、不安になった。
でも、信じて待ってみたら、本当に、4歳の誕生日を境に、しっかりやめた!
驚いた!
すごいなと思った。
これで、懸念事項もおさまるかと思いきや、今度は、寝て1時間くらいすると、寝たまま咳き込んで、吐くことが続いた。
小児科に行ってみたら、鼻水が、喉の奥に溜まって吐いてるんじゃないかと言われた。
「口呼吸しているね」
「口を閉じることで歯が出にくくなるよ」
そうか……。
そう聞いても、
「口を閉じて!」
と言い続けるのは親としてもしんどくて、ある意味放置していたと思う。
鼻水に関しては、小児科に行って、アレルギーの薬を常備薬として使っていた。
アレルギーの検査は陰性だったので、おそらく、寒暖差アレルギーとされ、季節の変わり目に、症状が出たら、薬を飲んでと言われていた。
小児科の指示にも従ったし、歯科の
「もし矯正するにしても、永久歯が生えてからなので……」
という言葉に従って、様子を見ていたけれど……。
前歯の永久歯が生え揃う少し前に、数年前からお世話になっている歯科に行ったら
「おそらく、永久歯が生えたら、矯正した方がいいと思います。もしも、うちで矯正する場合は……」
そう言って事務的に提示された額に、目玉が飛び出そうになった!
ひとまず、¥500,000.そして、中学生くらいになったら、再び同額かかって、合計で¥1,000,000.必要だと!
「色々調べていただいて結構ですよ。もしも、うちでやるということなら、来てください。ピンキリですが、あまり安いところはオススメしないですが」
相手は強気だった。
そして、不安になった。
翌日、ママ友に相談すると、私たちの住む地域のあるあるらしく、息子の通っていた歯科は高い方らしい。
「だいたい、そこで、その額を言われてね、うちが今行っているところか、もう一つの歯科に行く人が多いんだよ」
「へー」
もちろん、合う合わないとか、人それぞれの様子もあると思うので、正解はないと思う。
しかし、選択肢があると知って、ホッとした。
ママ友の情報ネットワークは、振り回されるリスクはあるが、やはり、貴重だ。
そして、今日、話を聞かせてくれたママ友のお子さんが行っている歯科に予約をしたので息子を連れて行ったのだ。
どこの歯科とは言わなかったけれど、経緯を話すと
「それはびっくりしたでしょう」
と言われて、ホッとした。
息子の歯の状態を見て、オススメのプランを教えてくれたら、とりあえず、¥120,000.のマウスピース代が上下合わせてかかり、その後、中学生になって、もし必要なら、追加で¥185,000.かかるプランを推奨された。
もちろん、消費税や、通院する中で、もう少し、かかるかもしれないけれど、一気に大きな額を強気で言われてしまうよりも、随分心にかかる負担が減った。
一緒に、方法を考えていきましょう!
そう言われているようでホッとした。
検討してもいいと言われたけれど、お願いして、早速、検査をしてもらった。
息子が大きくなってくると、思わぬところでお金がかかる。
視力が悪くなって、この前もメガネを買ったし、今回は、矯正代……。
気持ちよくいくらでも出してあげたいけれど、無い袖は振れず、ため息も出てしまう。
でも、私だって、こうやって、育ててもらったんだよな。
今回意外だったのは、ずっと気にしていた、指しゃぶりよりも、鼻が悪いことによる「口呼吸」で口が常に半開きになっていることが大きな原因で、出っ歯になったんじゃないかと言われたことだった。
どっちも把握していはいたけれど、重要視の順位が違ったことに驚いた!
もっと、できることは、あったかな……。
口呼吸を注意しなかったことが悔やまれる。
まあ、注意したところで、直るのか? あるいは、他の問題が生じる可能性もあるけれど。
色々思いを巡らせると、落ち込むけれど、今、息子が、目の前で元気でいるんだからよしとしよう!
これからは、夜、マウスピースをしばらくすることと、口の周りの筋肉をトレーニングすることも必要らしい。
大変そうだな……。
過去の、すればよかったことを数えるよりも、これからできるサポートを見つめてみよう。
そして、サポートをすれば、改善できる可能性があることを喜ぼう。
「お母さんも、ユウと一緒に、口の周りのトレーニングをしたら、少しは、顔痩せできるかな?」
そう言ったら、息子が笑ってくれたので、一緒に頑張ろうって思えた。