ライティングゼミ受講中の天狼院書店のHPに掲載していだきました!
子供の頃は、たくさん一緒に遊んだはずなのに、大人になると、縁遠くなる異性のきょうだい……。
知らないこと、たくさんあるなと思って、想像して書きました。
フィクションです!
読んでいただけたら嬉しいです(^-^)
20年間音信不通だった兄からの頼まれごと《プロフェッショナル・ゼミ》
「あれ? これって、奈美のお兄さんからじゃない?」
会社から帰ってきた夫の龍之介が、集合ポストから郵便物を持ってくると、そう言った。
「え? まさか! だって兄さんとは、ずっと連絡取ってないもの。今更、手紙なんて来るはずない」
「だって、差出人の名前が、『田所 圭太』になっているよ。お兄さんの名前、確か、『圭太』だったよね?」
「え? そうだけど……」
私は、龍之介から手紙を受け取ると、そこに書かれている文字にハッとした。
「そうね。確かに、兄さんの字だわ」
白い長封筒に、ボールペンで癖のある字が書いてあった。中身が、入っているのかいないのかわからないほどの薄い封書だった。
「なにかしら? 怖いわ」
「怖がることないだろう。大丈夫だよ。とりあえず、読んでみなよ」
「うん……」
私は、恐る恐る、封筒にはさみを入れた。
中身は、便せん1枚だけだった。
そこには、同じく、癖のある字でこう書いてあった。
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